御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

経営者・後継者・幹部の勉強といえば経営の勉強を指しますね。
その中核課題は、リーダーとしてのあり方ですね。
その根源の学びは、古代中国の儒学の思想にあります。
古代ギリシャ・近代や現代西洋の哲学、キリスト教の神学、仏教哲学など
もちろん思想にはあまたありますが、
やはりリーダーシップを学ぶのに
もっともピンとくるのは儒教哲学だと思います。

そこでその学び方をしっかり押さえておくことは
私自身にとっても、お客様の方々にお教えするにしても
不可欠のことだと思うのです。

さて、 中国の古典「大学」の冒頭に
大学つまりリーダーシップを学ぶ目的は
1.明徳を明らかにする。
 ―自己において明徳とは何かという学びの内容を明確にし、意識を高め、 
  常に正しい判断と行動をとれるようになること
2.民を新たにする。
 ―その上で、リーダーとしてメンバーを革新させ、組織を開発していく。
3.至善に止する。
 ―最高善の状態に常に居るようにする。
ことだとされています。

では明徳を明らかにし、至善に止するためには
何をどう学べばよいのでしょうか?

これは大学でそのあと
いにしえの明徳を明らかにせんと欲する者は、まずその国を治む
その国を収めんと欲する者は、まずその家を斉(ととの)う。
その家を斉んと欲する者は、まずその身を修む。
その身を修めんと欲する者は、まずその心を正しゅうす。
その心を正しゅうせんと欲する者は、まずその意を誠にす。
その意を誠にせんと欲する者は、まずその知を致す。
知を致すは、物に格(あた)るにあり
と述べられています。

つまり、学びの順序は
物に格る→知を致す→意を誠にす→心を正しゅうす→身を修める
という順になります。

そして、その学ぶ対象物、学びの目標とは
宇宙の本来の性質を我がものとしてわが身に具体化することことです。
つまり宇宙の性質とは最高善であり、それは生きとし生けるものとしては
ただ人に可能性として与えられています。
それは人間だけが、自己意識を与えられているからです。
そして、その本質は最高善⇔「誠」⇔「仁」です。

同じく中国の古典「中庸」のはじめに
天の命ずるこれを性といい、
性にしたがうこれを道といい、
道を修むる之を教えという。
と述べられ、学びが宇宙の最高善に至る道であることが明らかにされます。

そして、昔の聖人帝王が次の帝王に申しおくったことばが
「まことにその中をとれ!」ということだったと教えてくれます。
「中」とは中庸のことで、
喜怒哀樂の未だ発せざる、これを中という。
発して節にあたる、これを和という。
中は天下の大本なり。和は天下の達道なり。
中和致して天地くらいし、万物育す。
とされています。

つまり、何の感情ももたない心、そこには天から与えられた
可能性としての最高善が内包されており、これを中といい、
その上で、中庸を保った心が
さまざまなできごとに際して
適切に反応することを和というわけです。
中庸が保てて、和の情意や行動ができれば
自分の周りがしっかりとおさまり、すべてが成長するというわけです。

そこで、そうした学びの対象は「誠」であることが明らかにされます。

誠は天の道なり。これを誠にするは、人の道なり。
・・・(中略)・・・
之を誠にするは、善をえらんで固くこれとる者なり。

つまり、「誠」とは、善を明らかにし、
これを常に規範として思考言動することが学ぶことであると
と明確にされます。

そこで、学びとは「誠」に常住できるようになることになります。
そして、そこにいたるための手順ですが、

1.物に格る
 それはどういうことでしょうか。
 学びとは善を明らかにすることですから
 そのヒントは、古来の聖人の言動にあります。
 ですから、物に格るとは聖賢の言動をケーススタディにより
 わがものとすることです。
 聖人とは、古来の聖人帝王の何人かと、孔子+孟子くらいに限られます。
 そこでその行跡を記した四書・五経を学習することになります。

 つまり読書をすることです。
 そしてできれば正しい認識を持つ師匠・よき友人を持って
 立体的にものが学べればよいでしょう。
 
 四書とは、論語、孟子、大学、中庸(そこに孝経をぜひとも足したいですね)
 五経とは、書経、易経、詩経、礼記、春秋
 をいいます。

2.知を致す
 知を致すとは、1の善についての学びを基に
 どんな場合にも、聖賢と同じように善に基づけるようになることです。
 つまり「中」の状態を持てるようにする元です。
 
3.意を誠にす
 そして、その上で「誠」を実践していきます。
 誠とは、ものごとをすなおにとらえ判断をすることです。
 そのためには、常に「敬」の状態を保つことが求められます。
 それを「居敬」といいます。
 居敬では
 1.いつもおごそかにしておく
 2.いつもつつしみぶかくする
 3.常に意識を覚醒しておく
 ことを実践していきます。

4.心を正しゅうす
 そうすれば、おのずと心が正しい状態を維持でき、どんな出来事に対しても
 正しく対処することだできるようになります。

5.身を修める
 その上で、いつでも正しい思考・判断と行動ができるようにします。
 それは「独りを慎む」=「慎独」を実践することで訓練します。
 慎独とは、一人のときに悪いことを考えたり、したりしないことをいいます。

 具体的には「義」を実行します。義とは理に適った言動を行うことです。
 それは仁愛に基づき、
 ひとの道である仁義礼智信、
 親への孝行をベースにした、孝忠別序信という五常をなすこと、
 自分の良心に従う行動
 自分がしてほしいように人にする
 ことです。

こうしてわが身を修めていけば、おのずと家庭がおさまり、職場が治まり
得意先が喜んで下さり、会社が繁栄していきます。

つまり、学ぶとは世界と現象の原理である
自分が変われば、周りが変わるという
「原因」と「結果」の関係を体得することです。

それを「敬」の実践と「義」の実践によってつかむわけです。
つまり
「敬によって内を直(なお)くし、義によって外を方(ただ)しくする」 (周易)
のです。

さて、これをどのように具体的な実践トレーニング・プログラムに
すればよいのでしょうか?そのヒントは
・良寛さんの「戒語」で悪い言葉を口から吐かない目標を立てる。
・すなおに聴き、対話できるように体験学習する。
 →これにはコーチングが最適だと思います。
・フランクリンの13の目標の週間実践法をまねる
・上記の学びの理論を解説する。
・実践目標を立て実行する。
・フォロー研修で振り返りと気づきをもってもらう
というわけです。

わたしなどまったくの不束者であり
こうしたことの初学者にもいたらない者です。
でも、こうした学びの内容を
お忙しい皆さんになり代わって
研究しまとめていきたいなあと思っています。

その上で、皆さんが成功していただけるように
これらの内容を研修プログラム化して
ぜひ皆さんといっしょに学べるようにしていきたいと思っています。
そして、皆さんがリーダーとして成功してもらいたいわけです。

その時期はいつぐらいになるかなあ?今年中くらいでしょうか?
またできましたら必ずご紹介しますので
ぜひぜひ期待して待っていただきたいと思います。
なにとぞよろしくお願いしますね。

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原でした。



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