つれづれ-私の経営観とコンサルティング観
2022.12.18
コンサルティング
御堂筋税理士法人の小笠原です。先日からつれづれに、マネジメントの要諦、ドラッカー流の小企業の経営、わたし流のコンサルティングについて、体系的に説明できないか考えています。
今朝、ふと頭によぎったことが有ったので、ベッドから跳ね起き、脇机においてあるメモに書きつけ、机に向かって思索ノートにそのコンセプトをまとめていきました。イメージは写真のとおりですが。
わたし流のコンサルティングの流れは、ドラッカーさんがおっしゃる小企業のマネジメントの3つの要諦、①ニッチNo1戦略をもつ、②経営を数字で見える化する、③経営者・幹部がマネジメントの仕事をする、を手順化したものです。その全体像をもう一度リアレンジしようと思ったわけです。
そのメインラインは、次の3つの流れです。
1 戦略策定 ー ニッチNo1戦略の構築
↓
2 組織整備 - 実行組織としくみの整備
↓
3 課題取組 - 具体的な課題への取組み
ところで、上の3にある課題について細かく分けて考えると次の7つになりました。
A サービスの開発(製品・サービスのブラッシュアップとイノベーションによるCSの向上)
B マーケティング
C ブランディング(マーケティングと区別するほど大事なことだと最近感じています。特にリクルーティングで)
D 生産性(生産活動、サービス業務フロー、DXT、様々な分野でのイノベーション、経営者のすること)
E 人事の取組み(人事制度、人材・マネジメント人材の採用と育成)
F 風土づくり
G 経営のしくみのブラッシュアップ
さて私がめざすところは高業績化ですが、しかしこれは取組みではなく結果ですねえ。ですから最後のステップは「結」としました。そしてそれには取り組みの中身はありません。ただゴールの状態のイメージがあるだけです。そのためにそこに番号はふれません。
また、そもそもその前にビジネス活動の大前提として、志(こころざし)がありますね。これは森信三先生のおっしゃるとおりです。これは本人の思考と行為ですが、あえて「起」としました。番号を打つとすれば「0」かもしれません。
しかし、わたし流の経営やコンサルティングがこうした観点や流れを取るとすれば、全体を通して価値観を確立させていく必要があります。それを価値取組とします。つまり価値観教育=修養のすすめですね。およそ人間の行為は、目に見えるものは目に見えない精神によって規定されて起こるわけですから、これは当然のことですよね。
そこで全体の体系は、次のようになります。
起 志
↓
1 ニッチNo1戦略構築
↓
2 組織と実行のしくみ整備
↓
3 経営課題取組み
A サービス開発、B マーケティング、C ブランディング、D 生産性、E 人事への取組み、F 風土づくり、G 経営のしくみのブラッシュアップ
↓
4 価値への取組み
↓
結 高業績化
今回このようにまとめてみてわたしなりによかったことが2つあります。1つは、課題への取組み項目を明定できたことです。もう1つは、価値への取組みの位置づけ(重要であること)をはっきりできたことです。
この後は、この気づきを基に、未整備なテキスト(=指導法)を整備していくことに取り組みたいと思います。それは「高業績企業をつくるための具体的な経営課題と取組み方」(全くの仮称)と、「リーダーシップと価値観」の講座の体系化によるブラッシュアップです。
具体的な経営課題と取組み方をまとめるのはけっこうエネルギーが要ると思います。というのもわたし自身がよく知らない分野がいくつかあるからです。わたし自身は、クライアントの経営に関わるときでも、自社の経営に関わるときでも、自分がするよりも他の人にしてもらった方が品質が断然高いという分野はアウトソースするか専門家に入ってもらうようにしています。
とは言えテキストをつくるとすればそれを言語化・図式化しなければなりません。それゆえちょっと勉強しなければならないですし、専門家に教えてもらわなければならないからです。しかし、こうした落差を自分に課することで、ヘーゲルのいう自己矛盾が生じ学びが必要となってくるわけで、とても大事なことだと思っています。やはり目標は高い方がよいですね(決してわたしのそれが高いという意味ではないですが)。
考えれば考えるほど、あれこれとやるべきことが出てきますね。今、久しぶりに日経の私の履歴書(指揮者のリッカルド・ムーティ)がおもろいなあと感じて読んでいますが、彼がその中で大先輩のヴィットリオ・グイの思い出として、90歳になろうとしていたグイが「なんて残念なんだ。人生の終わりが近づいている今になって、やっとどうやって指揮をするのか分かり始めるなんて」と語ったことを懐旧と持戒の念を込めて記していますが、わたしも本当やなあ、死ぬまで勉強せななあとグサッときているところです。
会計事務所と経営コンサルティングの融合
御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所
ファウンダー 小笠原 でした。