御堂筋税理士法人創業者ブログ

いくどもお話したので、

わたしが今、ギリシアとローマの

英雄伝を読んでいるのは

ご存知の方も

いらっしゃるのではないかと思う。

今、ローマの前一世紀中ごろ

カエサル、ポンペイウスという

野心に満ちた領袖たちにより

ローマが共和制の危機を迎えたころ

弁論により、共和制の擁護に

体を張り、命を懸けた

小カトーの伝記を読み終えたところだ。

正直、こころが奮えた。

(小カトーの彫像)

小カトーは、この動乱の時代

彼ら二人の大物を向こうにまわして

一歩もひかず、知識人の気概を示した。

そして最後は

北アフリカのウティカというところで

自分についてきた、

自分を慕ってきてくれた

人たちが無事に旅立ったのを見届けて

息子たち、家来たち、哲学者たちの

悲壮な願いを退けて

壮絶な最後を遂げた。

最後の日々を表現する

プルタルコスの筆遣いは

まさに迫真のものである。

生涯、まったく考え方が異なり

相協力することのなかった

追手のカエサルが

小カトーの死を知った時の描写である。

「カトーの死を聞くと、

 ただこう言ったそうである。

『おお カトー、

 君の死は口惜しい。

 君は命を私に救わせてくれなかった。』

実際、カトーがカエサルの恩を受けて

助かったとしても、

自身の名声を辱しめなかったろうし

カエサルの名声をかざったろうと

思われる…」

個人的にはカエサルは好きだ。

大きな目的と、

手段を選ばない、現実主義者

であるからだ。

でも、小カトーは

すばらしい倫理感をそなえた

英雄である。

カエサルにはあこがれるが

わたしがまねできるとしたら

小カトーの方である。

ただ、人物としての

力量がちがうのだろう。

カトーの敗北(といえるかどうか)は

必然であったろう。

この時代、

日本なら戦国時代

中国なら三国志の時代

に該当する、

血沸き肉躍る時代だ。

最後に私が記録した

小カトーに関する

プロタルコスの名言を

少しご紹介してブログを

終えようと思う。

「骨を折って

 頭に入れるものは

 いつまでも覚えている。

 教わったことが

 一つ一つ心の烙印のようになる」

(やはり苦労して学び

 腑に落とさないとなあ)

「カトーは

 先生の言う事を聴いて

 命令された事をすべて行なったが、

 一々理由を尋ねて

 何故か訊いたそうである。

 それにカトーの先生は

 教養のあった人で

 拳骨よりも言葉を用いた」

(げんこつよりことばかあ!

そのとおりだなあ)

「黙っている方がましな事を

 言わないようになれたら、

 演説を始めよう。」

(そうありたい!再決意!)

「その演説には

 若々しい飾ったところはなく、

 真っ直ぐで実があって激しかった。

 しかも人の耳を誘う妙味が

 意見の激しさの上に漂い、

 それと混ざったカトーの性格が

 その峻厳なところに

 一種の快い微笑を添えて

 人の心を外らさなかった。

 またその声の大きさは

 それほど大勢の聴衆に十分に届いたし、

 声の強さと張りは砕けず衰えず、

 しばしば一日中話しても疲れなかった。」

(小カトーの弁論術を勉強しなければ)

「自分の特性は

 一人きりのもので

 大した事はなく

 それを示しても効果はないと考え、

 部下の兵士を

 自分と同様のものにしようという

 えらい意気込みで、

 権威から恐怖を取り去らずに

 道理を付け加え、

 一々の事に道理を諭し教え、

 それによって賞罰が行われたので、

 部下の兵士の温和と闘志、

 熱意と正義心は

 優劣が付け難いまでになった。」
(これは社員育成の価値観である)

「他のものに命令した事柄に

 自分も進んで協力し、

 衣服も生活も行進も

 隊長よりも寧ろ兵士と等しくし、

 性格と気位と弁舌では

 すべてインペラトールとか将軍とか

 呼ばれている人々を凌ぐと同時に、

 知らない間にこれらの事柄によって

 兵士の好意を招いた。

 実際、徳性に向かう真の熱意は、

 徳性を示す人に対する

 極度の好意と尊敬によってしか

 生まれて来ないし、

 優れた人を称賛するにしても

 愛を感じなければ

 その名声を憚るだけで、

 その徳性を感嘆したり

 模倣したりはしない。」

(アレクサンドロスもカエサルも

 真に偉大な人は皆

 こういう特性をもっているなあ)

経営コンサルティング会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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