御堂筋税理士法人創業者ブログ

昨日、事務所に3人の工場経営者の方々にお集まりいただき
数字の勉強会(ソロバン講座)の補講をした。

そこで問題になったのは、
どのように数字を出して、どの数字を見れば、
儲けが判断できるのかということであった。

そこで、皆さんにとっての儲けとはなにか、
その計算のしかたをお聴きした。

Aさん「収入から、出ていくお金を引いたものじゃないですか?」
わたし「出ていくお金ってなんですか?」
Aさん「材料とか、給料とか、消耗品とかですねえ。」
Bさん「生産高から、材料費、賃金、経費を引いた残り!」

なるほど!わたしはそこで合点した。
みなさんにとって、儲けとは
儲け=売上高-変動費-固定費、なのだ。
(しかも固定費とは、その製品に負担させる配分額である)

だが、これでは儲けが判断できないのだ。
そこでわたしは、皆さんに企業のシステムという
講座の初回にお話ししたことを思い出してもらった。

企業はシステムである。それは、

材料(インプット)→加工(プロセス)→付加価値(アウトプット)
             ↑
          固定費(人や機械)

という構造になっている。

この構造を見ると、そこにおける、材料(変動費)と固定費の役目、性質は異なるのだ。
材料費は、加工して付加価値をつけるネタなのだ。
固定費は、付加価値をつける道具なのだ。

儲けを見る視点とは、
1.付加価値がどれだけ多くあるのか?(儲け額)
2.固定費が、どれだけ効率的に付加価値を生みだしたか?(儲けの効率)
という、2段階の視点が必要なのだ。

つまり、皆さんの考えているように
変動費と固定費をごちゃまぜにして、売上高から引き算するのではなく
産み出した付加価値を計算して、固定費で割り算する必要があるのだ。
そこで求められるものは、固定費の生産性なのだ。

つまり固定費というものの見方を誤っておられるのだ。
それは、コストとして製品にまぶすのではなく、
付加価値を生み出す道具としての、
効果性、効率、生産性を見なければならないのだ。

すし屋でいえば、
変動費は、シャリやネタだ。固定費は包丁である。
それを、お金を出して買うという共通項で括ってしまっては
経営効率を見るための儲けの計算はできなくなる。
頭がぐちゃぐちゃになり、どうすればもっと儲けられるかは見えなくなる。

シャリやネタは、その特質をいかに引き出して、大きな付加価値をゲットするかが課題だし、
包丁は、それをいかに切れ味よく、高速でものをさばいていくかが課題である。

つまり、儲けは単なる引き算で出すのではなく、
稼ぎだした価値と割り算で考えるものなのだ。
単に、儲けの額ではなく、儲けの効率を見なければならないのだ。

× 儲け=売上高-変動費-固定費
○ 儲け度=(売上高-変動費)÷固定費

これは、決算書の計算式の弊害だ。
一般に、皆さんは固定費というものの捉え方を誤っておられる。

固定費は、単に額をうんぬんするだけではなく、
その生産性を考えなければならないのだ。
いつもいうのだが、固定費はいわゆる『パケホーダイ』なのだ。
だから、『使いたおす』という問題意識が重要だ。

だから固定費を考える際の、自分に対する質問は
「固定費を使いたおしているか?」なのである。

だから経費削減も額をうんぬんするだけでは解決しない。
固定費比率をうんぬんして、初めて問題の本質に迫ることができる。

それは、使っていないものはなくすということだ。
価値を生んでいない仕事、時間はなくす。
使っていないものは閉鎖する、返上する、やめる。

これが正しい対処法なのである。

話しが、やや先まで飛んで行ってしまった。

皆さん、固定費は儲けるネタではなく、加工の道具なのですよ。
つまり安くて切れ味がよいのがいいのです(笑)。

コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。


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