大興奮の舞台だった!
2016.08.17
プライベートなお話
昨晩は
『タイス』というオペラを観た。
タイスといえば
『タイスの瞑想曲』
が有名だ。
→https://www.youtube.com/watch?v=luNJ0K8JmxQ
皆さんもどこかで
耳にしているはずである。
話の筋は簡単である。
ある修道士が
幼なじみの女が
高級娼婦となって
自堕落な生活をしているのを
助けようと説得、
女がついに回心して
修道院に行き
飲まず食わずで
信仰に思いつめ
天国に召されそうになり
あわてて駆け付けた
修道士が
実はお前が好きだったと
告るがあとのまつり
というか、女はすでに
清らかな境地に達して
神に召されていくという話
男はあほうという話だが
そのすれちがいの切なさに
観客は胸を締めつけられる
という寸法である。
ところで、この瞑想曲
うちのマンションでも
BGMとして常に耳にしている。
ちなみにこの選曲
12年以上も同じで
耳になじみすぎている。
どないかならないか
家内が役員の今年
なんらかの改革を
ひそかに画策しよう。
話はもどして『タイス』
なんと今日の開演は
午後9時!
いつもなら、
お利口ちゃんのわたしは
すでに意識不明で
ベッドに横たわっている時刻だ。
この開演時刻まで
まさかなんにも
胃に入れずにはおれないから
行きがけにレストランで
食事をして、
また、すくなからず
ワインをいただいて行った。
さて、
行ってみてわかったのだが
今日のオペラは
演奏会形式といって
学芸会みたいに
立って歌う形式。
まったく事前の勉強が
ゼロだから
どうしようもない。
舞台や演技という
視覚支援がないから
字幕を見ないと
なにがなんやらわからない。
(前もって筋すら勉強していないという
体たらくである)
ところがこちとらは
ご酩酊で
いかに目をこらしても
眼鏡越しの字幕が
ぼやけて読み取りにくい。
そうしているうちに
眠気をおそって
もうろうとなる。
やっとのことで
1,2幕を終えて休憩
実は、これも
終わったかと
帰り気分でピロティに出たら
誰も会場を出ないので
ああ、休憩かとわかる始末。
このときすでに11時である。
「ええ、まだあるんや!」
気を取り直して席に戻る。
第3幕も睡魔と闘い続けて
ついにフィナーレ!
タイスの臨終に男が来る場面だ。
ここに至って
実はこの男、
演じているのが、
なんと
世界の三大テノールのおひとり
プラシド・ドミンゴだと悟った!
(なんと間抜けな観客ですね)
その迫真の演技と
タイスの代役のソプラノ
(名前は忘れた)
の透明感あふれる
すばらしいリリックソプラノ
の熱唱が
見事なアンサンブルを生み出し
涙が出るほど
切なくなり、興奮し、感動した。
終わってのカーテンコールは
案の定というか
経験がないくらいの
大喝采、大足拍子、
拍手が手拍子となって
会場にこだまし鳴りやまらない。
そして、なんと
フィナーレのアンコール!!
すばらしい、ブラヴィー!!
2000人を超える全観客が
一人も帰ることなく
このアンコールを
こころから楽しんだ。
たぶん最高の上質なワインって
こんな飲み心地だろうと
思わせるような
陶酔の時間と空間であった。
よかったねえ!
と家内と語り合って
さっと出た会場前に偶然いた
タクシーのあんちゃんに
連れて帰ってもらった。
経営コンサルティングと会計事務所の融合
組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人
税理士コンサルタント 小笠原 でした。