御堂筋税理士法人創業者ブログ

いま、今月のドラッカー講座の

テキストを作っていたところだ。

今年度のドラッカー講座も

早くも第10回、大詰めだ。

テーマは

「トップの仕事」である。

そのためにマネジメントの

該当章を再読していた。

何回読んでもためになるし

新たな発見がある。

ドラッカーは

小企業の経営のポイントとして

1.ニッチOnly1の戦略

2.トップの仕事の組織化

3.経営情報の整備

の3つをあげている。

そのうちの2,3が今回のテーマだ。

今回の話のポイントは次のとおり

「トップの仕事は

全体と将来を見すえたもの

トップしかできないことだ。

だからまずトップは専念せよ。

だがこれは1人ではできないから

チームでやれ。

そしてトップの仕事はなにか

チームのルールはなにかを決めておけ

さらに必要な情報が入るようにしておけ

小企業のトップは相談相手がいないから

とりわけ取締役を探しておねがいせよ!」

はなしの筋はわかったが

具体的にどうすればいいのか?

そのヒントがセミナーで

皆さんにご披露し考えてもらうことだ。

まず、トップマネジメントの仕事とは?だ。

トップの仕事の特徴は、

意識して取り組まれないかぎり

行われないということだ。

ドラッカーがあげる主な仕事は

次の6つだ。

①ミッションを考える。

 →5クエスチョンのこと、意思決定

 ※5つのクエスチョンとは、

  事業は何か、顧客は誰か、

  ニーズは何か、目標は何か、

  計画は何かです。

②基準を設定する。

 →規範を定め、良識活動を果たす。

③組織をつくりあげ、維持し、

 明日のトップを育成し、

 組織の精神、組織構造を点検する。

④顧客・仕入先・銀行・組合・役所

 との渉外活動と決定、行動

⑤儀礼的役割

 →地域で目立つ中小企業の

  トップでは欠かせない役割

⑥重大な危機に際しての出勤

そこで、理論が必要になる。

それは、

組織の成功存続に

決定的に重要な意味をもち、

トップだけができる仕事は何か

についてだ。

そのためにはトップは

トップの仕事に専念しなければならない。

では、今までの現業のしごとはどうするのか?

めちゃ難題がでてきて

われわれの乏しい脳みそは

悲鳴をあげる!

さてドラッカー先生のご託宣

トップの現業の仕事問題で従うべき原則!

①他のだれかができるなら

 それはトップの仕事ではない。

②トップメンバーになれば、

 それまでの現業仕事を

 誰かに引き継ぎまず手を引く。

③自らの仕事についての

 徹底した活動分析により、

 行なうべき現業仕事を決める。

このために必要なものは

割切りと勇気だ。

まずやってみることだ。

私だけしかできないというのは

大半、幻想である。

またこのことが次の人材を育てる。

一石二鳥とはまさにこのことだ

と実感されるだろう。

さて、トップの仕事の特徴とは?

それは組織化が困難である

ということだ。

組織化とはスケジュール化

のことである。

なぜなら、その仕事は

再起性があり、継続性がなく、

起これば一大事で時間がかかる 

だからなにもなければひまかも?

そのために人はえてして

日常仕事の必要性を感じる。

だがその弊害は

日常仕事を役割化したために

トップの仕事をなおざりになること

これだけはしてはならない。

次に、トップの仕事には

多様な能力が必要だ

どんな能力か?

思考・行動・人柄・代表する人間

としてふさわしい!

・思考とは

 分析、抽象、コンセプト、思考、

 計算、比較考量、調整

・行動とは

 迅速さ、大胆さ

・人柄とは

 知覚、人間性、共感、人への敬意

・代表とは

 人と会うことを楽しむ、

 何もいわず好印象を与える
 

どうでっか?皆さん

こんなん一人でできます?

むりむりむり・・・

ならば複数の人間に

割り当てることが必須となる

というわけ 

特に小企業のトップ

の仕事の考察で

ドラッカー先生は次のように

おっしゃっている。

役割の分担

「トップマネジメントの役割が、

 なすべきこととしては

 常に存在していながら、

 仕事としては

 常に存在しているわけではない

 という事実と、

 それが多様な能力と資質を

 要求しているという事実とが、

 トップマネジメントの役割のすべてを

 複数の人間に割り当てることを

 必須にする。

 さもなければ、

 重要な仕事が

 放置されたままとなる。」

工程表が要る

「特に小企業においては、

 だれが何に責任をもつか、

 目的と目標は何か、

 締め切りはいつかを

 詳細に決めた

 トップマネジメント用の

 工程表を作成する必要がある。」
(⇒経営計画書において、

この工程表が必要だ!)

というわけだ。

さて、このあと

超重要な話が出てくるが・・・

話しが長くなったので

この続きは今度にしよう。

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所

税理士 小笠原 でした。


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