御堂筋税理士法人創業者ブログ

わたしは一応、とある大学の

経済学部を卒業している。

学部は、あまり深くも考えずに

消去法で選んだ。

 

それがとんでもない間違いだと

わかったのは

授業が始まってすぐである。

 

なぜなら数学の授業が必須で

それがさっぱりわからなかったからである。

 

そのうえ大学で

まじめに勉強した覚えがまったくない。

それでも卒業させるのだから

当時の日本の大学教育は

とんでもないでたらめさであった。

 

そもそも私は数学が弱い。

一定以上の抽象的な思考が

超苦手なのである。

その上、数学の各テーマが

何を意味するのか

イメージがわかない。

さらに、それが何の役に立つのか

まったく想像できないなど

さんざんである。

まあ簡単にいえば頭が悪い。

 

という、このわたしが、

なにを思ったのか、手に取ったのが

経済学の巨人、

ジョン=メイナード・ケインズの

『雇用、利子および貨幣の一般理論』

という本である。

 

 

 

 

最近のわたしは

いろいろな名著を読んでいくのが

愉しみとなっている。

 

内容がわかろうがわかるまいが

最後まで字づらを追うという

奇妙な能力、悪癖が

身についてしまった。

 

そんな呪文みたいなもんを読んでも

時間のむだかもしれない。

たしかにそういう気もする。

 

しかし読んでるうちに

頭に薄日が差すこともある。

また門前の小僧で

そのうちわかるようになるかもしれない。

 

その興味の原動力は

わたしたちが生きるこの世界でおこる

こもごものことについて

その原因、理由、構造、

メカニズム、処方箋を

えらい人たちがどう考えているか、

組み立てているか

その『仮説』を訊いてみたい

という願望である。

 

わたしも

いろんな会社でおこる

経営のできごとと結果の関係

なぜそういうことになるのかを

あれこれ考えてみて

自分なりの理屈を組み立て

経営をよくする

処方箋を作るのに

似ていて、

とても勉強になるからなのかなと思う。

 

ニュートンの力学とか

ダーウィンの進化論など

その代表作で、

傑作ではないだろうか。

そしてケインズも

そうした思想家の一人だろう

と思ったからだ。

 

経済学は、かなり最近になって

政治哲学から枝分かれした学問である。

その歴史は、たまさか250年ほどである。

 

けれども、この現実生活の中で

人々が幸せに暮らしていけるために

為政者はどのような視点を持ち

どのような施策を打てばよいのか

それを哲学者たちが関心を寄せるのは

しごく、まっとうな問題意識だと思う。

 

その目標は次の3つだという。

①失業がなくなる

②人々の暮らしがより豊かになる

③物価が安定する

 

そのための原因と結果の

方程式を打ち立てること

そして経済社会をよくする

処方箋を書くことが

経済学の目標ではないだろうか。

 

経済学の父といわれる

アダム・スミスは

尊敬する哲学者だが

彼は、富という概念を

金銀といったストックから

労働価値というフローに

パラダイムチェンジした。

(こう考えなおすと

国と国民が

何をしていかなければならないかの

重点が変わってくるだろう)

 

そのうえで、

経済学の目標は

見えざる手に導かれるとして

自由な人々の意思決定にゆだねた。

 

ケインズは、アダムスミスを祖とする

古典派経済学が

世界大恐慌による失業の嵐に

有効な手を打てなかったことを

目の当たりにして、

 

雇用は

収入のうちの消費割合

+投資の消費を生み出す力

+利子の水準

で決まるとして

消費の力、つまり需要が力不足だったら

ピラミッドでもいいからぶっ建てて

政府が金をつぎ込んで

事業を起こして

投資をすべきだとした(ようだ)。

 

なにしろ、雇用は大事である。

お父ちゃんが失業したら

一家は目も当てられないほど悲惨になる。

戦前の、

小津安二郎やジョン・フォードなどの

名作映画が描くところである。

 

ケインズのご託宣

それはニューディール政策では

功を奏したようだ。

 

だが、その後の

オイルショック、通貨危機、

バブル崩壊、リーマンショックなど

さまざまな現象の中で

ことなる処方箋が必要になった。

 

そもそも経済学の分野で

有効な方程式を立てるのは

素人目にも

なかなかむずかしいのではないかと思う。

 

それは物理のような自然現象なら

例外はなくものは法則通りに動くが

ここには気まぐれな面も持ち合わせる

人間のかたまりである社会が

経済的にどのような動きを示すかを

壮大で、シンプルな方程式に集約するのは

至難の業に思うからである。

 

なぜなら人間の行動は

そうは簡単ではないように思うからだ。

 

ケインズの著作は

『ケインズ革命』とよばれるような

新たな考え方の提示であった(らしい)。

 

冒頭述べたような

わたしの稚拙な分析脳では

書いてあることの

おそらく5%くらいしか理解できない。

 

それは、ふつうの日本人が

ネイティブのヤンキーの

兄ちゃん、姉ちゃんの

超早口な英語を聞いて

理解できる範囲

くらいのレベルである。

 

しかし、実は経済学は

国民全員が

そこに巻き込まれているわけで

したがって、

なにもむずかしい数式を使わなくても

誰もが人間の行動の常識から

推し量れる部分もあるように思う。

 

その直感と学者の説明が

頭の中でうまく融合できればいいのだが

これ以上の理解には

家庭教師が要りそうだ。

 

実は私はいまだに

経済成長というメカニズムが

理解できないでいる。

 

たとえばこの世に

人が二人しかいないとして

この二人が分業して

生産と消費をするとして

どこに貯蓄が増え、

経済が成長する余地があるのだろうか?

 

なんとなく、技術革新が本質で

かつ通貨の役割が必要なのかなあ

とは感じるのだが。

まあこの程度の思考力である。

もっと勉強したいものだ。

 

この本は岩波文庫では

上下2巻に分かれていて

上巻を読み終わったところだ。

やっとたどり着いた358ページに

こう書いてある。

 

「今まで書いてきたのは

世界を観察した事実であって

下巻では

ではどうしたらよいか示す」

(まったく原文ではない

わたしの受け止め方)

 

「げーっ!」

これから処方箋か?

まるで富士山に登ったと思ったら

その後ろにマッターホルンがあって

そこに登ろうと誘われた感じだ。

 

さて下巻、足を踏み込もうか

躊躇している。

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。


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