世界遺産シュローダー邸の見学
2008.08.15
ブログ
大阪の税理士 小笠原 です。
今日は、アムステルダム近郊のユトレヒトに逍遥する。
お目当ては、ミッフィーちゃんでおなじみの
世界遺産にも登録されている
リートフェルト設計のシュローダー邸の見学である。
どちらもユトレヒトの美術館が管理している。
シュローダー邸の見学は予約が必要で
朝一番で、美術館の受付で予約をお願いする。
うれしいことに最後の一組という幸運さで
シュローダー邸の見学ツアーにエントリーできた。
それまで時間があるのでまずプルーナの記念館を見る。
ブルーナの創作のビデオがあったので食い入るように見る。
彼は、考えに考え抜いて、
あのシンプルな線と、いくつかの練りに練った色彩に行き着いたという。
それは、私たちも一度は教科書で見たことがある
黒い線と青、赤、黄、白だけで構成された奇妙な絵を描いた
モンドリアンが始めた、デ・スタイルという運動に
影響されたものなのだそうだ。
そういえば、雰囲気が似ている。
デ・スタイル運動は、ものごとの本質の追求に追求を重ねていった
究極の表現を求めたものであるらしい。
ディック・ブルーナの絵本の線は
彼がたんねんに描くシンプルだが
それで十分なもののかたちの極みなのである。
シュローダー邸へのツアーは美術館の小さなバスで行った。
バスで10分くらいの住宅街に
その家はひっそりとあった。
とてもちいさなその家は、
モンドリアンの絵を家にしたようなスタイルである。
外観は当時の伝統的な家とはまったくちがう。
石や木による骨格の上に、漆喰や大理石、金属での装飾はまったくない
セメントと鉄骨のストレートな直線の構成である。
なかに入ると、さまざまなしかけによる工夫が存分にされている。
一級の家具職人であったリートフェルトが
これも一級のインテリア・デザイナーであったシュローダー夫人という
施主とともに創り出した珠玉の構造体である。
日本の民家に触発されたという二階の構造は
田の字を基本にして様々に部屋の間仕切りができるという
アイデアの工夫が満載の才気にあふれたすばらしいものである。
いま我々が住んでいるアパート形式の住宅など
現在の建築に限りない影響をおよぼした
リートフェルトとシュローダー夫人のコラボレーションに
ため息が出たエクスカージョンであった。
税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原 でした。