御堂筋税理士法人創業者ブログ

とある雑誌の記事を書いております。

皆さんにもご参考になるかと思い

ご紹介させていただきます。

―――――――――――――――

マーケティングと生産性について考える

 

皆さん、こんにちは。

御堂筋税理士法人の小笠原です。

今日は、経営計画の中心テーマである

戦略の構築をさらに具体化した、

・マーケティングとイノベーション

・バリューチェーンと生産性

というテーマについて

考えてみましょう。

 

1.これらのテーマの位置づけ

なぜマーケティングとイノベーション、

そしてバリューチェーンと生産性について

他に先駆けて、検討していくのでしょうか?

 

それは

これらが戦略の中心テーマ

となるからです。

 

ドラッカーさんは

「経営者の企業家的な課題は、

 マーケティングとイノベーションであり、

 管理者的な課題は生産性である。」

とおっしゃっておられます。

これに、人材の確保と育成

を加えた4つのテーマが、

戦略を進める上で

しっかりと考えなくてはならない、

長期的な取り組み課題だといえます。

 

この長期的な取り組み課題だ

というところを

よーく考えてみたいと思います。

 

皆さん、ここで一度、

掛かる時間の長さによって

問題の分類を考えてみましょう。

 

ちょっとむずかしい話をしますと、

世界は物質と精神から

構成されています。

 

物質は物理の法則で

その運動が決まりますよね。

 

ところが精神=人の思いは、

その気持ちで決まります。

 

この区分けはとても大事です。

 

なぜなら、物質に対する問題は、

物理的な課題解決によりなされます。

 

そして、それは

問題点を解消すれば、

直ちに解決されるのに対し、

 

人間についての問題は、

心理的な課題解決によりなされます。

 

そして、それは、

マーケティングのように

人の心にコインを積み重ねていったり、

 

イノベーションのように

アイデアをひねり出し、

それを形にしていったり、

 

人材育成のように

人を教育していったり、

といったように

とても時間と手間をかけて

解決されるからです。

 

この時間がかかるという点が、

最大に慮らなければならない

ことがらなのです。

 

なぜなら時間がかかるということは、

ただちには成果のあがらない取り組みに、

意識的に取り組んで

いかなければならないことを

意味するからです。

 

ところが得てして人は、

目先のことにとらわれがちです。

 

それは目先のことは、

プレッシャーがあって

直ちに処理しなければならないからです。

 

一方、長期的な取り組み課題は、

当面してもしなくても

当座の支障はありません。

それゆえ、放ったらかしに

されやすいわけです。

 

ところが、

三年、五年、七年、十年と、

時が経つにつれて、

こうした課題への取組みのいかんによって、

それらの成果に、

大きく取り戻しようもないような差が

でてきてしまうというわけです。

 

皆さんいかがでしょうか、

こうしたテーマの性質と

その取組みの重要性について、

しっかりとご理解いただけたでしょうか。

 

この点を

ぜひとも肝に銘じてほしいと

希(ねが)っています。

 

2.マーケティングの意義と課題

 

➀マーケティングの意義

 今日お話しする意味での

 マーケティングとは、

 「販売を不要にする」ことだと

 ドラッカーさんは言っておられます。

 わたし的には

 「勝手に売れるしくみづくり」だと

 思っています。

 

 「勝手に売れるしくみづくり?

 それはどういう意味だ?」…

 そうそう、そこのところを

 いっしょに考えてみましょう。
 

 マーケティングの目標は、

 わが社がターゲットとするような

 お客様の心の中で、

 「そういう問題だったら、やっぱりお宅だ!」と

 いの一番に

 思っていただけるようになることです。

 

 そうすると、

 常に真っ先に仕事の相談や注文を

 いただけるというわけです。

 

 通常、お客様の注文を

 選挙に例えると、

 それは小選挙区になっています。

 定員1!つまり

 注文をいただけるのは1社だけです。

 それゆえNo1でなければならないのです。
 

➁マーケティングで考えること

 

 ということで、

 マーケティングでは戦略で考えた

 ニッチNo1というコンセプトを

 具体化していかなければなりません。

 

 具体化は、

 製品、販売チャネル、販売促進方法

 といった点から考えていきます。

 

 製品を考えるとは、

 品ぞろえ、価格、特性、品質、サービス

 などについて考えることです。

 

 販売チャネルを考えるとは、

 直販、代理店販売、Webなど

 売るルートについて考えることです。

 

 販売促進方法を考えるとは、

 それらのチャネルに対して、

 それぞれどのような

 広告宣伝などの手を

 打っていくかを考えることです。
 

➂ブランド化とマーケティングの成果

 

 そして、これらの考えは、

 一つの大きなねらいに

 まとめられていきます。

 

 それは『ブランド化』です。

 

 わが社はブランドに

 ならなければなりません

 -「死んだ鶏でもブランドになる!」

 (パーデュー)-

 つまりなんでもブランドになるのです、

 もちろんわが社も!
 

 こうなりますと、

 基本的にお客様がファンいや信奉者に

 なってくださるので、

 おなじみさんになってくださいます。

 

 その上、お知り合いを紹介くださいます。

 これだけでお客さんが

 いっぱい来てくださる上に、

 やり方が上手いと

 Webの口コミの力を大いに活用でき、

 予約で満員のお店になる

 ということになります。
 

 『予約で満員のお店』になると

 どのような会社になるのでしょうか?

 それは高業績企業です。

 

 なぜか?-要因は4つあります。

 ➀営業が要らなくなる

 ➁フル稼働(場合によっては二交代、三交代)

 ➂比較的値段が通る

 ➃安く仕入れられる、安く造れる。
 

 というわけで、

 マーケティングでは先に考えた内容を

 具体的に展開していくことが

 取り組みとなります。
 

➃マーケティングの具体的推進

 

 では、マーケティングは

 どのように進めていくのでしょうか?

 

 まず「マーケティング委員会」

 というものを立ち上げてください。

 

 メンバーは全部門の代表者たちです。

 開発や営業部門だけではありませんよ、

 製造も経理も総務もです。

 えらいさんだけではないですよ、

 若い方も入ってください。

 

 なぜって? 

 マーケティングでは、

 お客さんのこころをわしづかみに

 しなければなりません。

 

 そしてお客さんがふだん

 わが社の誰と接して

 わが社を評価しているのでしょうか?

 

 答えは明らかですよね、

 そう現場がだいじなのです。
 

 委員会は毎月開きます。

 そして、目標管理シートを使って、

 テーマごとに取組みを考え出し、

 取り組んだことを検証していきます。

 

 経営では、

 何をしたらヒットするのか?

 なんてわかりません。

 

 ですから試行錯誤が大事なのです。

 みんなの知恵を出し合って

 考えていきます。
 

 このときだいじなのが、

 マーケティングマインドです。

 それはお客様中心主義の考え方です。

 

 「ドリルを売るな、穴を売れ!」

 という言葉があります。

 

 どういう意味でしょうか?

 工具商を営んでいるとします。

 

 人は、自分の立場からものを考えがちです

 -「俺は工具を売っている」と。

 

 しかし買い手はそうではありません。

 買い手は穴を開ける

 という問題を抱えているのです。

 そのためのベストな解決手段を

 求めています。

 買い手が欲しいものは穴なのです。

 

 お客様中心主義とは、

 買い手の立場からビジネスを考える

 こころの持ち方をいいます。

 

 たいへんむずかしいのですが、

 だからこそ、

 全員で学んでいかなければならないのです。 


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