御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

今日もお休み、朝からものをまとめていて
午後遅い目から、電車にゆられてお魚を食べに行きました。
行先はよく行く岡山県の日生、
電車で2時間です。

社内で、二宮尊徳翁の『二宮翁夜話』を
ようやく読み終えることができました。
これまでも、読みかけたことがあったのですが
今回、中公バックスの日本の名著が
もっともすっきりと来て
読み果せることができました。

感想は?
ひとことでいうと「すばらしい!」
森信三先生が推薦されるはずだ。

少し長いがひとつの章を引用して
ご紹介することとしよう。
なぜなら、このことがわたしが深刻に
受け止めなければならない足りなさだからだ。

201 恩を知と忘るとの事 幽明二世論

「翁はこう言われた。世の人情の常で、
明日食べるものがないときは、
他に借りに行こうかとか、
救いを乞おうとかする心はあるが、
さていよいよ明日は食う物がないというときには、
釜も膳椀も洗う心もなくなるという。
人情としてはまことにもっとものことであるが、
この心は、困窮がその身を離れない根源である。
なぜなら、日々釜を洗い、膳椀を洗うのは、
明日食うためで昨日まで用いた恩のために
洗うのではないというのだが、これは心得ちがいだ。
たとえ明日食べる物がなくても、
釜を洗い膳も椀も洗い上げて餓死すべきだ。
これは、今日まで用いてきて、命をつないだ恩があるからだ。
これが恩を思う道だ。
この心のある者は、天意にかなうから、
長く富を離れないであろう。
富と貧とは、遠い隔たりがあるわけではない。
明日助かることだけを思って、
今日までの恩を思わないのと、
明日助かることを思うにつけて、
昨日までの恩を忘れないのとの二つだけのことで、
これは大切な道理なのだ。
よくよく心得るがよい。
仏家では、この世は仮の宿、来世こそ大切だと教える。
来世の大切なことは勿論であるが、
今の世を仮の宿として軽んずるのは誤っている。
いま一草をもってたとえてみよう。
草になっては来世の実の大切なことは無論であるが、
来世によい実を結ぶためには、現世の草のとき、
芽立より精を出して露を吸い肥を吸い、根をのばし葉を開き、
風雨をしのぎ、昼夜精気を運んで、根を太らせ
枝葉を茂らせ、よい花を開くことに丹精しなければ
来世によい実となることができない。
だから草の現世こそ大事なのだ。

人もそのとおり、来世のよいことを願うならば、
現世において邪念を断ち、身を慎み、道をふみ、善行を勤めるにある。
現世で人の道をふまず、悪行をした者が、
どうして来世で安穏であることができよう。
地獄は悪事をした者が死後にやられる所であり、
極楽は善事をした者が死後に行くところであることは、
きわめて明白であるから、
来世の善悪は現世の行ないにある。
それゆえ、現世を大切にして、過去を思うべきだ。
まずこの身はどうして生まれて出たかと、跡を振りかえってみることだ。
『論語』(先進編)にも、「生を知らざれば焉ぞ死を知らん」
(生を知らなくて、どうして死を知ることができよう)と言っている。
人の性は天の令命で定まり、身体は父母の賜物であるから、
そのもとは天地の令命と父母の丹精とによるものだ。
まずこの道理から理解して、天徳に報い、
父母に報いる行ないを立てなくてはいけない。
性にしたがって道を踏むのは人の勤めである。
この勤めを励めば、来世は願わなくても
安穏であることは疑いない。
どうしてこの世を仮の宿と軽んじ、
来世だけを大切にする理由があろう。
現在は主君であり、父母があり、妻子があり、
これが現世が大切なゆえんである。
釈迦がこれを捨てて来世に立ったのは、
衆生を救済しようとしたためである。
世を救うには、世外に立たなければ、広く救いがたいからだ。
たとえば自分が座っている畳を揚げようとするときには、
自分が外に移らなければ揚げることができないようなものだ。
ところが、世間で、自分一身を善くするために
君父、妻子を捨てるのは迷っているからだ。
しかし僧侶は、その法を伝えた者で、世外の人であるから別だ。
これを混同してはいけない。
これが君子と小人の別れるところであって
わが道の安心立命はここにある。
惑ってはいけない。」

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。


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