御堂筋税理士法人創業者ブログ

長かったゴールデン・ウィークも終わりましたね。
皆さんは、いかが過ごされましたか?
私ものんびりとお休みを取らせていただきました。
さあ、今日からいよいよ本格的な5月の活動のスタートです。

ところで昨今、オーナー経営者、企業家、起業家にとっての
「事業の経済的価値」についてあれこれと思うことがあります。
それは、さまざまな方から事業の承継、エグジット(出口)の在り方について
意見をお聞きしたり、
また、そのようなご相談に乗る機会があったからです。

私が若いころなら、事業の承継といったって、
ただ、(主として)息子さんに引き継ぐといったものでした。
しかし、昨今は、
息子どころか、娘も含めて、事業を継承する割合はどんなもんでしょう?
1/3かな?
もちろん、そのためには事業自体が収益性のあるものでなければなりません。
ところが、それもあやしいといったケースも多々あります。
そこで、事業の承継、完結などには、実にさまざまな方法が出てきます。

人はパンのみにて生きるのではないとは新約聖書の一節ですが、
とはいえ、経済人たる事業家、経営者にとって
お金の動機もあるのは事実。

かつてなら、IPO(株式公開)しない限り
オーナーの企業所有権をお金として具現化することはもちろん
イメージすることさえ難しかったのではないでしょうか。
ただ、税務署の株式評価という唯物的な指標に振り回され
あれこれ、頭を悩まして相続対策を考える。
税理士だって同じステージで数字と格闘している図式でした。

しかし、ここのところ若き経営者、起業家たちとお話をしていると
まあIPOもそうですが、エグジット戦略として
だれかに事業を買ってもらうという意図がけっこうありますね。
また、資本を調達するすべもインターネットなどに代表されるように
とても多様化してくるでしょう。
こうしたことは経済の再生にはとてもいいことで
税制なども後押ししてほしいものです。

しかし一方では私のような
古い人間は、旧来の固い頭を引きずっているほか
会計事務所という半ば公的存在も意識するし、
また個人を信頼されて依頼していただくという点もあって、
さらに、社員の将来も見据えて考えると
事業をおいそれとM&Aで売っぱらって、
創業者利益を取るというのも、
うーん???と考え込まざるを得ません。

しかし、一方では、一般論として
後継者のないオーナーが
新たなオーナー、支援者を迎えて
事業と、かわいい社員の雇用と生活とを守る手立てを講じるというのも
それはそれで、責任ある処し方であるかもしれませんね。
また、事業の所有と経営を分けて、
適切なオーナーシップとガバナンスを実現するとか・・・
最近遭遇する事例を見てもそう感じます。

言えることは、
私たちは、企業とオーナーの幸福の創造のために
さまざまな事業のエグジットの戦略デザインを持ち
オーナーの希望と状況に応じた最善策を
打っていけるように、あるいは推進できるように
ノウハウ、人脈、情報ネットワークその他
しっかり構築しておくことが必要だということです。

これは、今後の大変大事な研究と実践の分野だと
意識してかかりましょう。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 税理士 小笠原 でした。

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