御堂筋税理士法人創業者ブログ

やっと、読みかけていた本を読み終えた。
読みなれない本でふーふーいいながら。
題名は、『エセー』 16世紀フランスの思索家 モンテーニュの主著だ。
こういった、教訓的な本もいいですね。
途中からやっとその良さがわかってきました。

なんせ、子どものときお父さんの指示で
家庭教師の他所の家庭で
ラテン語で育てられた人だから
古典があたまにすべて記憶されているのでしょうね。
バンバンと引用がでてくるわけです。
プラトン、セネカ、キケロ
ホラティウス、ウェルギリウス、ルクレティウス、プロタルコス・・・
舌噛みそうやなあ(´?д?;`)

さて印象に残るところをいくつか、

「愚かしさ、頭のおかしさは、ちょっと注意してやったくらいでは癒りはしない。
 ・・・ キュロス(ペルシャの王様)が『人間というものは、立派な演説を耳にして、
 戦場で勇気があふれ、戦闘的になったりはしない。
 いい歌を聞いて、すぐに音楽家にならないのと同じだ」と答えた・・・
 これは、ことにのぞむ前に、長い一貫した教育で教え込まなければならないことなのだ』

→まさにそうだなあ。社長が少々演説をぶったくらいで、
 社員が変わるなんて、考えがおめでたすぎるものなあ。

「ソクラテスは、議論のためよりも、議論する人のために・・・
 議論をしているように思われる。
 彼はなんでもそこにある材料を使う。
 それは、その問題を解明するよりももっと有用な目的
 つまり、彼が訓練しようとしている人々の精神を
 啓発するという目的を持っているからだ。・・・
 揺りたて、狩りたてるのが本来のわれわれの目標だ・・・
 真理を追究するようにわれわれは生まれついているのだから。
 真理を手に入れることは、もっと大きな能力に属している。
 それは、デモクリトスも言うように、
 深遠の底に隠されているのではなく
 むしろ、神の知識のなか、無限に高いところに置かれている。」

→コーチングや人を育てること、そして追求すべきものは
 単なる知識ではなく、あり方や考え方により価値をおくべきなのだなあと思う。

「わたしは、自分の姿を取りだすために、
 自分を何度も仕立て上げ、
 つくりあげなければならなかったので、
 もとの型のほうがそれで固まり、
 なんとかかたちをととのえることになったのだ。
 他人のために自分を描きながら、
 わたしは自分の中で、はじめのころにわたしが使ったいろよりも
 もっときわだった色で自分を描いた。
 わたしの本がわたしをつくったのより以上に、
 わたしはわたしの本をつくりはしなかった。」

→書くということが自分を形成するのだなあ。
 そういうものだなあ。書いたり、しゃべったりして
 書いた、しゃべった自分になっていく・・・
 そういう力を利用すべきだ。

ちなみに、この文章も、すごくビジュアルなたとえで
とってもよい文章だなあ。
モンテーニュが美文家で、その後
シェークスピア、デカルト、パスカルなど
多くの人に影響を与えたらしいのです。

きりがないので最後にひとつ

「わたしが(他人について)不健康だという判断をくだすのは、
 わたし自身が不健康だからではないか」(プラトン)

コンサルティングに強い経営エンジン研究所 税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。

関連記事

Noimage ブログ

製材所の経営計画の発表会で皆さんがおっしゃったこと

Noimage ブログ

1年の総ざらえ

Noimage ブログ

『中庸』読み下し文の作成

Noimage ブログ

工務店の経営指導は成果が出てきた。

Noimage ブログ

セミナーの舞台に立つ日の多い今週でした。

Noimage ブログ

スイスの銀行から毎月来るレターを見ながらつれづれ書いてます。

Noimage ブログ

マーケティング戦略と業務プロセス戦略作り

Noimage ブログ

成果のあがる営業会議にする方法