メトロポリタン・オペラの千秋楽
2011.06.19
ブログ
大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。
今日まで東京です。
メトロポリタン・オペラの日本公演は今日で最終日です。
演目は、ドニゼッティの『ランメルモールのルチア』
場所は上野駅前にある東京文化会館
ここの方が座席がゆったりして、内装もよくて、わたしにとっては交通の便もよくて好きです。
ちなみに、この建物は、建築家前川國男さん(弘前に作品が多くある)の設計による、
彼の代表作で、今でもまったく古さを感じさせない内装デザインだ。
話の筋は・・・
スコットランドの領主の妹が
兄の宿敵に命を救われ、恋に落ちるが
兄の策略で、政治的な結婚をさせられる。
初夜に遂に彼女は錯乱し、相手を刺殺し
自らも命果ててしまう。
それを知った許婚者も自ら命を絶ち
神の国で結ばれようと往く。
ロマン的な、物悲しいが救いのある話である。
このはかない女性を演じるソプラノ歌手の声は
あくまでも透きとおり、狂乱を表現するころがすような節回しが要求されるのです。
ドイツ出身のディアナ・ダムラウの定評ある歌いぶりが最大のお楽しみ
加えて、脇を固めるバス、バスバリトンの男性陣の歌声も聴きどころ
幾人ものスター歌手などが、諸般の事情で来日を断念した中、
ダムラウは、一才のご子息を連れて来日
乳母車であやしながら、稽古を積んで舞台にあがっているとのこと。
そのエピソードが私たちをさらに引きつける。
結論からいえば、この舞台、よかったあ!です。
20分近くの展開する、超有名な狂乱の階段シーンでの
若き乙女が愛を貫けない状況に陥り、錯乱を来した状況設定での
彼女の表現力は、相当な研究の賜物でしょう。
そう感じさせる圧倒的な説得力がその表現力から伝わってきました。
ドニゼッティの音楽は、わかりやすく、メロディも素敵でいいですね。
話の筋の展開も、冗長なところがなく、理想的じゃないでしょうか。
見るたびに毎回思うのですが、やはりオペラは生でないとそのものはわかりませんね。
DVDでは、ガラス越しに見るお家みたいなものです。
生で体感する、その全体感、内部にいる感じ、雰囲気
出演者、指揮者、演奏者などの関係性、やりとり、
間合い、その意図、意味、そこから伝わるメッセージ
舞台の全体像、セット配置、役者の位置取り、一挙一投足、演技の意味、象徴するもの
色彩、表情、伝わるものなどなど
言い出せばきりがありません。
それにまた別の観点で
舞台を見に来る方々のいでたち、マナー
つまり社交の場でもあるわけですから。
やはり、本場のものはすばらしいですね。
ほんとうに堪能したバカンスを過ごしました。
家内がいいました。
「東京は外国やから」
言い得て妙。確かに万端、私たちは外国旅行のモードでした。
3日間も、プライベートな話にお付き合いいただき
ありがとうございました。
コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。