御堂筋税理士法人創業者ブログ

要約
1 生産性は、マーケティング・イノベーションとならんで、経営の主要課題の一つである
2 今日、生産性の課題は致命的に重要になっている。それは生産性が高くないと人が採れないからだ
3 生産性向上は複雑でむずかしい課題だが、経営者・幹部の智慧の見せどころである
4 中でも経営者の時間の使い方は重要なポイントである

プロローグ
  前回までで、マーケティングとイノベーションの話をしました。今回はドラッカーがもう一つの主要な課題だという生産性について考えていきたいと思います。さて、皆さんは日頃生産性についてどの程度問題意識を持っておられるのでしょうか?私の見聞する限り、失礼ですがそういうことはあまり感じられません。そのせいか生産性を前面に掲げる会社は見当たりません。また取り組むにしても、何をしていくべきか考えあぐねている感じです。さて、ではどう考え、どう取り組めばよいのでしょうか?

1 生産性についてわかっておくべきこと
 生産性とは、簡単にいえば社員1人あたりの稼ぎ(限界利益)のことです。給料はこの稼ぎの中から支払われます。一般に給料は稼ぎの半分くらいなのが健全な経営のあり方です。したがって給料を上げるには、生産性を上げる必要があります。今日、人の採用は致命的な経営課題となっています。ですから生産性を高めることは待ったなしの重要課題なのです。
 またドラッカーは、生産性は経営(者)の良否を測る究極の尺度だと言っています。なぜならどの会社も、同じ人・もの・金という経営資源を使うのに、成果としての生産性が大きく異なるのは経営者の手腕による他ないというのです。その通りです。
 生産性の目標は、まずは同業他社を10%以上上回ることです。業種業態によるため一概にはいえませんが、年間1,000~1,200万円位はめざしたいものです。そして何より今後生産性を高めていくことが大事です。この課題も長期課題ですが、例えば5年で1.5倍にするなど明確な目標をもって取り組んでほしいものです。20世紀、生産性の平均伸び率は年3%、100年で50倍になりました。だから豊かな暮らしができるようになったことをお忘れなく。
かく重要なことがわかったら、生産性を高めることを経営目標のトップ3以内に位置づけてください。

2 生産性を高める方法
 生産性問題のむずかしいところは、その要素が多すぎ、また要素同士が複雑に絡み合っていることです。あれこれやってみても、思うように行かず、さらに一朝一夕には効果が上がらないものです。
 ではどうすればいいのでしょうか?そのヒントはドラッカーの本の中にあります。彼は例として次の5つの要素を挙げます。
➀ 知識 正しく適用したとき、最も生産的な資源となる。
➁ 時間 最も消えやすい資源。人・機械をフルに使ったときと半分しか使わなかったときでは、生産性に大きな差を生ずる。
③ 経営者の時間 知られず、分析されず、マネジメントされていない要素は他にない。
④ 製品の組み合わせ 資源の組み合わせでもあり、内製と外製の組み合わせがある。
⑤ 得手不得手 各企業に特有の知識、能力、経験、評判をもつ。

 そこで、上記を踏まえて考えてみましょう。わたし自身の経験も踏まえ確かに言えることを挙げていきます。
① 何たってすごいビジネスモデルには勝てない(キーエンスを見よ)
② そこまでいかなくてもニッチNo1は儲かる(繁盛店を見よ)
③ そのためにはお客様の問題解決や利便性に真摯に取り組み、わが社をブランド化する
➃ オペレーション上手の会社になる
⑤ 手持ちの設備、機械、人間の稼働率を高めるのは手っ取り早い
⑥ 儲からないものをやめ、儲かるものに替える
⑦ やらないことを決め、やることに集中する
⑧ 手間(時間)の掛からない収益を創り出す(サブスクやコミッション)
⑨ 人材を育てる
⑩ 経営者であるあなたが、時間意識を高め、仕事の切れ味を高める(これがもっともだいじかも)
番外 方針が決まったら、しつこくやり続ける。

いかがでしょうか?

3 生産性の向上への取り組み方
  最後に生産性への取り組み方を話しておきます。この課題も全社を挙げて推進していってください。まず経営計画で、生産性の目標を設定します。その上で具体的な取り組み課題について全員でアイデアを出します。メンバーの視点は高さ広さ深さにおいて千差万別ですが気にせずに。
そして、そこから基本的なストーリーを作り、主な取り組みテーマを決めます。あとは毎月、目標管理をして推進していきます。とにかく経営課題というものは、トライ&エラーなのですから毎月の実行とその結果検証、そして新たな仮説づくりしかありません。
何やらめんどうくさいなあとお感じかもしれません。しかし再度予言おきます。生産性が上がらなければ人が来ず生き残っていけませんよ。さあどうしますか?

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