御堂筋税理士法人創業者ブログ

過日、製造業のお客様のところで

月次決算の検討会議をしていた。

皆さんの努力で

月次決算はおろか

生産と販売の指標も

でてくるようになった。

確実に進歩している。

経営者との事前ヒアリングでは

粗利益率が落ちていて

数字が信用できないという。

実際に製品の値段が下がり

粗利益を圧迫しているのか?

在庫が増えすぎて

棚卸しが正確にできていないのか?

ひょっとすると誰かが

勝手に持ち出しているのではないか?

そこまでいくとは

よほど数字に違和感があるのだ。

在庫の計算は

経理の方がかつて

経営者から指導を受けて

作ったものでしている。

しかし、

製品や仕掛品の値段は

材料費に加工賃を足したもので

計算しているから

在庫が増減すると

粗利益がかなり上下する。

よくあるパターンである。

そもそも

在庫が多すぎるのである。

その原因として、ものを造ることが

至上命題となっているからでもある。

さて、同社は現在

お客様からの値引きのリクエストに

悩まされている。

以前は5万円以上で

売れていたものが

4万円前半で売ってほしいと

言われているのだ。

それに対して

担当者はどう対処したらよいのか

頭を悩ませているのである。

会社の意向は当初No!

値引きするなら売るな!

であった。

データによれば

原価が4.8万円となっているから

その値段を切って売ると

赤字になるというのだ。

営業部長が製品別の

損益計算書を出してくれている。

それにも実績が赤字となっている。

私はちょっと待てと

データを組み立てて

製品別損益計算を出した。

生産のデータによれば

材料費が2.9万円

加工賃が1.4万円である。

これを元に考えると

健全に儲けようとすれば

4.8万円以上で売る必要があるが

4.3万円でトントンである。

それどころか

2.9万円より高く売れば

多少の利ザヤはある。

ただ1ヶ月の人件費などの

経費が出てこないのである。

だからといって

売らなければ

一銭も儲けが入らない。

私の託宣は

値引きしてでもどんどん売れ!

である。

さまざまなデータを加工して

その理由をホワイトボードで

表にして説明した。

経営者はナットクされたようだった。

「それでライバルは

安値で売っていたのか!」

担当者はホッとした表情をされていた。

現在は薄利多売で

在庫を掃きつつ、

マーケットシェアを高めるべきだ。


このように

数字のとらえ方いかんで

真逆の意思決定となるのである。


この犯人は

世の中で行なわれている

会計処理のしかたである。


つまり材料費だけでなく

加工賃も含めて

原価と粗利益を計算する

みそもくそも一緒にした

原価計算方式にあるのだ。


私はこの方式は

百害あって一利なしだと考えている。

お客様にも

耳にタコができるほど

言い聞かせているのだが…


会議の間に

経営者向けにレポートを書いて送った。


1.月次決算の粗利益〈率〉

  がおかしい点について

①製品群別の損益を明らかにする。
 チャネル1(自社製品・仕入品)

 チャネル2(自社製品・仕入品)

 仕入商品、サービスA、サービスB

②試算表の粗利益の計算
 棚卸の計算方法の変更

 →材料費だけで計算する。

③Cさんの資料による
 実棚と計算値による棚卸の差異が

 毎月かなりある。
 この異差をゼロにすべく

 継続改善・監視する。

④この際、関係者に

 粗利益計算のロジックを

 理解してもらう勉強会が必要だ。

⑤そもそも仕掛品が多いとするならば

 仕掛品を減らす取組みが必要だ。
 仕掛品を減らすためには

 トヨタ式の後工程引き取り方式をすべき。
 そのためには、月次の生産計画を確立する。

⑥在庫管理と実地棚卸

 以前にも方法を示したが

 関係者で相談して改善すること

勉強になった会議であった。

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

税理士 小笠原 でした。



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