御堂筋税理士法人創業者ブログ

高槻市に本社のある I 社の

経営計画発表会が

先週の土曜日、

高槻市の現代劇場で行われた。

毎年恒例となっており

早いもので今年で17回目である。

グループの社員ほとんどが

出席しての光景は壮観である。

また今年はたくさんの仕入先様の

ご代表にお越しいただいた。

新年度から

私の永年の畏友であるT氏に

副社長としてお越しいただき

既存事業の采配を振るっていただく。

うれしいかぎりだ。

パワーポイントを使っての

社長、副社長以下

役員の皆さんの発表は

簡潔にして要であった。

それは

昨年の実績反省から始まったが

そもそも、そこをしっかりと開示するのは

肝心かなめの作業だが、

多くの企業でできていない。

そのあと本年度の事業方針

組織と役員の役割分担などを

明確に公表していた。

この発表会で

コミュニケートしたい相手

幹部・従業員と仕入先・銀行に

何を伝えたいかが明確であった。


(これは手許の資料である)

これらの手際を拝見すると

経営計画が事業推進の

中心的なツールとして

定着していること、そして

たとい歩みはゆっくりだとしても

それは確実に、着実に

進化発展していると実感できる。

またそのことは

事業の責任分野への取組みを説明された

取締役、執行役員の皆さんの

堂々たる発表ぶりにも

如実に表れていて

大変こころ丈夫に感じた。

1部の発表会の最後に

不肖、私が講評をさせていただいた。

発表をお聴きしながら

急きょパワポでまとめたものを

スクリーンに映して

10分ほどお話をさせていただいた。


主旨は次のようである。

まず、わが社の課題の

全体像を掘り下げた。

■企業の目的

  → 社会に役立つものを提供する。
 ↓
■企業の課題 → 儲ける。
 ↓
■企業の責任 → 存続
 ↓
■そのためには、

 人材を惹きつける会社になる。
 ~マーケティング思考の会社に~

いいたいことは

人材の確保が企業の成長

を決めるということだ。

そのためには

魅力的な会社に

ならなければならないということだ。

それは経営者・幹部の課題だ

ということを言いたいのである。

次に、50周年を迎え

記念誌を出された同社において

(ちなみにそこでは

経営の発展を3期にわけて

認識しておられた)

歴史的に見て

今どのような時期か

そしてそこからいえる

課題は何かをお話した。

それは中小企業から

中堅企業へ変態の時期だと

いうことだ。

中小企業の課題は
①戦略の構築
 すなわちニッチOnly1の発見
②経営者の仕事の確立
 経営チーム構築
③経営情報システム
 数字がなければ
 経営できない。

であり、この3つに

取り組むことだった。

だが中堅企業の課題は

そこからの脱却だ。

それはひと言でいうと
マネジメントの確立である。

そのためには
①事業のマネジメント
 次の長期計画・目標
②幹部のマネジメント
 計画と実行検証
 PDCA+人材育成
③人と仕事のマネジメント
 儲ける現場
 強みを生かす適材適所

の3つに取り組む必要がある。

最後に、それゆえ

私がわが社に期待する取組み

をお話させていただいた。

1.事業の超長期目標と戦略を立てる。

2.経営チームによる

  計画仮説の実行と検証により
  戦略と業績を生成的に発展をさせる。
3.次世代の経営幹部を育てる。
4.(若手)社員の強みを生かし育成し

  生産性をあげる。
-〇〇 UNIVERSITY-

5.中堅企業に必要な
  マネジメントのしくみと

  本部機能を強化する。

実のところわたしも

この会社の会計参与や監査役を務める

経営陣の一角でもあり

毎月の会議にも参加している。

ただ一人の外部役員である。

ドラッカーは「現代の経営」の中で

小企業の経営者が

視野の狭さから生じる致命的な

経営のハンデに対し

できることの第一に

「マネジメントの視野を拡げるために

 気に入らないかもしれないが

 外部の視点を導入することである

(私が小企業において

 外部取締役会の必要性を説く

 主な理由がこれである)」

と述べておられる。

そして私は

その職責を真摯にまっとうしているのか

を自問した。

月々の経営者の方々との

議論の中で誠実に真剣に

思考と実践をしているだろうか?

そこから出た答えは

堕落につながるような

安易な妥協ではなく

しっかり意を尽くして

議論していこうという決意であった。

この講評の中で

そうしたことも吐露させていただいた。

なんだか、私の方針発表

みたいになってしまったが

それは、お世話になっている

同社への私の貢献宣言が

すなわち講評でもあると

考えて納得したからであった。

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

税理士 小笠原 でした。


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