御堂筋税理士法人創業者ブログ

来月の12日に、りそな総研さんで
中小企業の経営計画の立て方と進め方
についてセミナーをさせていただく。

その準備のために
テキストを見直していた。
こうした機会はわたしにとっては
価値のあるもので、
そのために、毎回々々
テキストを見直すことになるからだ。
それでわたしの考え方も
少しずつ進歩していくのである。

今回も、多少しっくりこないところを
手を入れていった。
その一つが経営理念である。

経営理念でしっくりこないところは
日本的と欧米的なところである。
わたし個人的には、日本人だから
日本的がしっくりくるが、

ドラッカーなどを引用すると
どうしても欧米的な感覚が入ってくるので
そこのところの整合性をどう取るか
ここが多少悩ましいのだ。

そこで対比表を作ってみた。

日本的経営理念の構成
・経営理念(社是)   
 社会貢献+従業員の幸福追求
・基本指針
 経営理念の構成要素や長期方針
・行動指針(社訓・信条)
 大切にすべきこと

欧米的経営理念の構成
・ミッション
 顧客・製品へのフォーカスと貢献
・ビジョン
 目標
・バリュー
 大切にすべきこと

こんな感じだろうか?
ミッション-ビジョン-バリューに合わせて
日本の経営理念を体系化したのである。

わりとすっきりする感じがした。
欧米の場合のミッションは多少唯物的感じがする。
日本の場合、従業員の幸福追求が
実は、目的とくるところが心情的には
すっと受け入れられる。

社会貢献+従業員の幸福追求としてあるが
実は、目的と手段の関係からいえば
順番が反対である。

さて、わたしは行動指針のところに
実は、関心がある。
それは、何を掲げて
それをどう浸透させるかについてである。

わたしが、好きな行動指針をいくつか
挙げてみよう。

最高に心奮い立たせるものは『五省』である。

五省(ごせい)とは、
旧大日本帝国海軍の士官養成機関であった
広島県江田島の海軍兵学校
(現在は海上自衛隊幹部候補生学校)において、
生徒がその日の行ないを反省するために
自らへ発していた5つの問いかけのこと。
考案者は当時兵学校校長であった松下元少将。
太平洋戦争後に日本を占領した
アメリカ海軍の幹部が
五省の精神に感銘を受け、
英訳文をアナポリス海軍兵学校に掲示したり、
日本国内でも、海上自衛隊が
日々の行動を自省する標語として
用いたりしている。
(ウィキペディア)

〈五省〉

一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか
一、言行に恥づる勿かりしか
一、気力に缺(か)くる勿かりしか
一、努力に憾(うら)み勿かりしか
一、不精に亘(わた)る勿かりしか

真心に反する点はなかったか
言行不一致な点はなかったか
精神力は十分であったか
十分に努力したか
最後まで十分に取り組んだか

次に電通鬼十訓だ。
これは電通再興の祖、
吉田秀雄が制定したもので
鬼気迫る、営業マンには打ってつけだろう。

〈鬼十 訓〉

一、 仕事は自分から「創る」べきで
  与えられるべきではない。
二、 仕事とは先手先手と、
  能動的に「働きかけ」ていくことで、
  受け身でやるものではない。
三、「大きな仕事」と取り組め、
  小さな仕事は己を小さくする。
四、「難しい仕事」を狙え、
  そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
五、一度取り組んだら「放すな」
  目的完遂までは殺されても放すな。
六、周囲を「引きずり回せ」
  引きずるのと、引きずられるのとでは、
  永い間に天地のひらきが生ずる。
七、常に「計画」をして、
  長期に亘る計画をもっておれば、
  忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
八、何事にも「自信」をもて。
  自信がないから君の仕事には迫力も
  粘りも、そして厚みすらもない。
九、頭は常に「フル回転」
  八方に気を配って、一分のスキもあって
  はならない。サービスとは、そのようなものである。
十、「摩擦を怖れるな」、
  摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、
  でないと君は卑屈未練的な人間となる。

ついでに欧米のも見ておこう
今をときめくグーグルである。

〈Googleが掲げる10の事実〉

1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブでも民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10. 「すばらしい」では足りない。

さあ、あなたも自分なりの信条をまとめてみませんか。
これをどうすれば、社員に浸透させられるかは
また次回考えてみましょう。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 税理士 小笠原 でした。

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