評価の高い株を、どうやって 親→わたし にうまいこと移すか?
2014.03.21
ブログ
過日、ある後継者に事務所に来ていただいた。
お父さんが創業者で株を全部持っており、
その株の値段がべらぼうに高く
どうやって、税金を少なく承継できるか?
その相談である。
税理士さんに相談したら
毎年一株ずつ贈与せよという。
天文学的な年限とコストが必要だろう。
この事業の場合、
近年、商売が繁盛してきて
えらく儲かるようになってきたケースである。
おそらく、その傾向は続くであろう。
だとすると、今後ますます
株の値段は上がると考えるべきである。
どれくらい上がるかはわからない。
また将来のことも実のところわからない。
しかし、考えておくべきことは
このまま推移するとどうなるかである。
そこで、今後20年くらいの
株の評価とお父さんの財産の評価
そして税金のかかりようを
シミュレーションしておく必要がある。
それを見たら、
何が問題かは一目瞭然である。
そこから、何をすべきか?
何ができるか?を考えることができる。
実際に何をするかは
その人の未来に対する態度、
リスクに対する態度などの
価値観によって異なる。
しかし少なくとも
こうしたシミュレーションはしておくべきだ。
実際のところ
そうした長々期の絵をイメージする人は少ない。
キリギリス的思考だ。
株式承継にかかる作戦はたくさんある。
一応は、メニュー一覧表を見て
どれが当てはまるかは考える必要がある。
また、それは父子のご意見をお聞きせねばなるまい。
この人の場合の問題点は次の二つだ
①財産が株式に偏っている。
②株式の値段がどんどん上がっていく。
それに対処するための
私が考える手っ取り早い処方箋は次のふたつだ。
①今、全株を贈与して今のうちに贈与税を払っておく。
この方法のメリット
・将来相続が起こった時にはこの株も相続対象となるが
値段は現在の金額にFIXされる!チョーラッキーである。
・この贈与税は、相続が起こった時には前払いとなる。
②今、思い切り損を創って、株の評価を落として
その上で贈与をする。
方法としては
・節税商品を使って損を出す。
・収益不動産を買って、3年後評価赤字を活用する。
※別の方法として、いっそ、納税猶予を使って
税金をほぼご容赦願うかの方法もある。
お父様にもお会いして、よくお話をお聞きして
心配を解消できる、納得できる方法が
ご相談できればよいと思っている。
コンサルティングに強い
御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 税理士 小笠原 でした。