できる幹部の算数の計算
2014.03.19
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マネジメントのスキルのひとつが算数である。
ビジネスマンの算数とは
簡単にいえば、どうすればもっと儲かるか
を考えることである。
そのためには、頭の中で
採算を計算できなければならない。
ところが、幹部といわれる人の中でも
その計算ができないという人が驚くほど多い。
10人中8人はそうだろうか?
(・・・多少多すぎるかな?)
しかし、これでは、儲けらるわけがない。
だから、計算ができるように
しなければならないというわけだ。
幸い、それはむちゃくちゃむずかしいことではない。
多少、数字に強いとか弱いとか傾向はあると思うし、
そう自分を決めつけている人が多い。
儲けるための数字のセンスは
大きく二つに分けて考える。
一つ目は、決算書を見て大きな視点をもつということだ。
二つ目は、個別に何かを決めるときに利益計算できることだ。
今日は、二つ目の話を考えてみたい。
たとえば、お客さんから何か仕事を頼まれたとする。
「この仕事をしたら、いくら儲かるのか?」
「この仕事はした方が得なのか?損なのか?」
こうした問題意識が頭をよぎるのではないか?
その場合、ケースを3つに分けて考えようではないか。
①設備、時間に余裕がある状況
②設備、時間が定時では満杯な状況で残業が必要な状況
③設備、時間が満杯であれか、これかセレクトしなければならない状況
こうしたときにそれぞれどう考えたら
正しい儲けが計算できるか?である。
①のケースでは、単純に、
売上-変動費(仕入・材料費・外注費)がプラスならOK
②のケースでは、
残業代など追加費用がかかるから
それを差し引いて、利益が出ればOK
③のケースでは
限られた設備と時間で、どれとどれを扱ったら
もっとも儲かるかを考えなければならない。
この場合、頭に入れておくべきことがいくつかある。
それは
①追加でかかる費用だけを勘定に入れるということだ。
この場合、じゃまになるのが基準や平均というものさしだ。
たとえば、一時間機械を動かしたら1万円もらわないと
割に合わないという規範があるとする。
でも、その仕事がなければ一銭も儲からなければ
やった方がよいというわけだ。
②費用というのは、支出+チャンスロスであるということだ。
目に見えないものもコストだということである。
たとえば、小笠原が旅行に行くとする。
そのため、ある仕事を断るとする。
すると小笠原の旅行コストは旅行代+断った仕事の収入である。
お分かりだろうか?
③過去に支払ってしまった支出は
腹が立つが勘定に入れないということだ。
新地に彼女がいるとする。
でも気が合わなくて別れたいと思う。
そこに新たな魅力的な女性があらわれたとしよう。
今カノに大枚なお金を投資したからもったいないと考えるのが
典型的なこのタイプのミス判断だ。
これからの損得で考えよう。
④投資判断はキャッシュフローの現在価値で考える。
これは超むずかしい。
だから私の口から直接説明を受けてください。
キャッシュフローの現在価値とは、
今、銭をこれだけだせば、
どれだけリターンがあるかを
現在時点で集計計算するということだ。
そのために、ほかにお金を使ったらどれだけ
見返りがあるかを考慮に入れて計算する。
これはプロっぽいが、習得すればかっこいい。
大方の投資判断の万能基準だ。
これで考えればまちがいがない。
いずれにせよ、
ビジネスは経済学である。
経済学とは、限られた資源をいかに使ったら
銭が一番儲かるかを考えることである。
そのために常に念頭においておくことは
『生産性』である。
生産性とは、『儲け対費用』である。
『見返り対努力』である。
どうしたら、少ない費用、努力、活動で
ぎょうさん儲けが出るかである。
まずは、こういった日常の
仕事の局面で遭遇するジャッジ問題に
強くなってほしいのである。
コンサルティングに強い
御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 税理士 小笠原 でした。