雑誌の原稿を出版社に送りました。
2012.02.01
ブログ
経理担当者向けの専門雑誌に
研修出版の『経理ウーマン』という月刊誌がある。
わたしも時々原稿の依頼を受ける。
今回も
特集/ワンランク上の意識で前向きに仕事に取り組もう!!
「経理のプロ」になるための7つの必須要件
というタイトルでの記事の依頼であった。
さて何を書くべきか?
前書きとして、経理の仕事の目的を、
・儲けとお金の残り方をフィードバックする
・会社の資産を護る
・業績の原因を掴み伝える
3つとしたうえで
経理の方に、7つのテーマでワンランク上の意識とはなにかを
解説させてもらった。
テーマ1 経理実務に強くなる
・経理業務とは、会社の儲けとお金の残り方を計算・報告・管理することである。
・その仕事ぶりは、まず正確で、次に迅速であり、実直であることがのぞまれる。
・経理のプロをめざすには、
仕事のさらなる効率化、高度化をはかることが求められる。
・経理のプロといわれるには、儲けとお金についてチェックの目を持ち、
財産を守り、ロス・ミス・不正が起こらないようにするという役割意識が必要だ。
テーマ2 月次決算に強くなる
・月次決算とは、月次で決算をすることである。
・月次決算の目的は、月次で経営者に
経営成績と財政状態をフィードバックすることである。
・月次決算の要件は、精度90%以上の利益数値を、
5営業日以内に報告することである。
・経営者にしっかりと月次決算を報告するしかたをマスターする。
テーマ3 資金繰りに強くなる
・資金繰りとは、会社の血液ともいえる資金の量を豊かにし、
流れをスムーズに保つようにすることである。
・資金繰りでは、まずわが社の毎月のお金の流れと残高のパターンを
しっかり理解することから始める。
・次に、1年間→3ヶ月→月々→毎日の資金繰りの
予測と計画、日々の統制をする。
・さらに、銀行などとコミュニケーションを重ね、
情報を収集して、お金を借りる方法について知識を増す。
テーマ4 税務知識に強くなる
・税務知識を増すスタートは、
法人税というものの計算のしくみを理解することである。
・利益の意味、正しい節税について、しっかりとした考えを持つ。
・なにをしたら税金がかかり、なにをしたら税金を返してくれるかを知る。
・給料に対する源泉所得税、消費税、印紙税の知識も必要だ。
テーマ5 時間管理に強くなる
・自分の時間を管理することは、仕事の達人になるための前提条件である。
・経理のプロになるための時間管理のテーマは、
作業・業務を省力化し、経営者へのフィードバック・財産の管理などの
重要な仕事に取り組めるようにすることである。
・時間管理のコツは、1ヶ月の仕事のスケジュールを確立し、
月初の1ヶ月の計画→週次の統制→日々の確実な仕事遂行という、
PDCAを習慣化することである。
テーマ6 経営管理に強くなる
・経営管理に強くなるための第一歩は、
経営数字が経営において持つ重要性を理解することである。
・経営管理のためには、
売上高×粗利益率-固定費=利益という方程式をマスターすること。
・経営者・幹部が打つ手を考え、決めるために必要な情報とは?その見せ方とは?
を工夫して、相手にわかる情報を伝える。
テーマ7 会計に強くなる
・決算書の見方を、会計を知らない人に説明できるようになる。
・会社の会計のルールを整備していこう。
・得意先の決算書をしっかり見れるようになれば一人前である。
つまり、ワンランク上の仕事意識とは
組織への貢献から、自分の仕事を定義することだ。
それって、ドラッカーが『経営者の条件』の中で
成果をあげるビジネスマンで2つめのテーマとして
考察されたことであった。
そうした定義によって果たさなければならない仕事とは何か?
彼は3つを挙げている。
1.専門分野の仕事をまっとうする。
2.組織の価値観を組織内で実現する。
3.人材を育てる。
3はまだとして、経理担当者が
ワンランク質の高い仕事をするとは
つまるところ1、2をなすことだと思い当った。
このブログ、経理の女性に見せてあげてくださいな。
コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。