高業績企業を創る最後の仕上げは人材の育成です
2022.03.05
お客様の支援
御堂筋税理士法人の小笠原です。私の仕事は、度々お話しをしていますが、『高業績企業』を創ることです。その方法論は、ドラッカーさんから着想を得ていますので、それはドラッカー流と銘打っています。彼は著書『創造する経営者』の中で、私たち経営者が目指すべき目標を『リーダーシップのある存在』としています。ですから『高業績企業』=『リーダーシップのある存在』と言えます。
さて、その高業績企業創りの進め方は、1戦略計画策定→2数字による経営の見える化→3(主に会議による)仮説と検証のくりかえし→4人材が育つ、というものです。この中で4は人材が育つとしています。それは、大人の学習理論によれば、大人の知的成長は、経験学習によるとされているからです。しかし、実際には、それは教育というブースターをつけて加速しなければならないのは当然のことです。人が育てば、会社は必然的によくなるのですから、人の育成と成長は、高業績企業創りの最後の仕上げであり、また、それがしくみ化すれば、これは企業発展の永久機関となるわけです。
私の30数年にわたる経営の実験も、多くのお客様でこの段階に入ってきました。それはもうすぐ桜がいっせいに花を咲かせるのにも似たものなのでしょう。そこでいくつかのお客様で、そうした取り組みを始めていて、またご提案もしていっております。
私はどうも営利企業家でありながら、学究的なにおいが好きで、多少ペダンチックなところがあり、それが一般受けしないところです。そこで、できるだけ実務に即したプログラムを考えようと、ない頭をひねっております。
経営は、経営計画を中心としたあり方が最も効果的であるとは、かのマッキンゼー社のドン、マービン・バウワーさんの教えです。それを受けて私も、実務は経営計画を中心として、特に中小企業では『マネジメント』を確立することを目指しております。そのことをできるだけ、具体的に思い出して、自分はどのようにしているかを考え、そこでどのような知識、知見、スキルを使ってものを考えているのかを思い出し、想起して、これから経営や管理に進んでいこうとされる方々に対しての効果的なマネジメント訓練プログラムを考えて行っております。
下記は、最近考えたプログラムです。月例の会議のあとで、2時間程度で進めていこうと思っています。
若手管理者のマネジメント実践研修案
1 取組み
実践に必要なマネジメントの知識とスキルを習得させ、自己のマネジメントのかたちを作る
2 ねらい
・ 自己の仕事の管理力を高める(PDCA)
・ 部下のマネジメント・フォローの形を作る
・ マネジメントに必要な知識とスキルを身につける
3 内容(2年間)
第1回 マネジメントとはなにか?
マネジメントの意義と必要性、5つの仕事の内容を学ぶ
第2回 自己のPDCA
自分の仕事の質を高めるPDCA術を学ぶ
第3回 目標管理のしかた
目標管理シートを使った目標管理の進め方を学ぶ
第4回 部下のマネジメント① ― 計画
部下の仕事の把握とマネジメントのしかたを考える
第5回 部下のフォロー
日常の部下の仕事のフォローのしかたを学ぶ
第6回 部下のマネジメント② ― 検証
第3回で計画した内容を実施した結果をふり返る
第7回 人の育成
OJTのしかたを学ぶ
第8回 コーチング
傾聴と質問をコアにした部下のコーチングのスキルを学ぶ
第9回 ミーティング・ファシリテーション
課題解決のためのミーティングの運営方法を実習する
第10回 業績検討会議のしかた
経営計画を推進させる会議の進め方を学ぶ
第11回 業績管理資料の作り方
業績検討会議に必要な業績資料・分析資料の作り方を学ぶ
第12回 問題解決への取り組み方
問題解決の5ステップを学ぶ
第13回 説得力ある考え方
テーマからの展開、因果関係、フレームワークの考え方を学ぶ
第14回 数字力➀ ― 財務分析力
決算書、月次決算の見方とそこからの業績改善の視点を学ぶ
第15回 数字力② ― 定量分析力
利益方程式、損益分岐点思考、P×Q思考、生産性思考を学ぶ
第16回 リーダーシップ① ― 目標設定
経営幹部として必要なものの見方・考え方を学ぶ
第17回 リーダーシップ② ― ふり返り
第16回で設定した目標を実行してみてのふり返りをする
長丁場ですが、皆さんには、経営と管理の仕事の現場 ⇔ 訓練の場を行ったり来たりしていただきながら、実践で使ってもらいながら、思考力と行動力を高めていってもらいたいと思っています。
会計事務所と経営コンサルティングの融合
成長と発展をねがう中小企業の経営のワンストップ・ソリューション
御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所 小笠原 でした。