御堂筋税理士法人創業者ブログ

『影響力のマネジメント』

のご紹介の3回目です。

 

第1回 パワーとは何か?

第2回 パワーの源泉

ときて

今日は、パワーの使い方です。

 

パワーを使うには、

世界の理解の仕方(フレーミング)と

戦略を創るための情報

(対人影響要素)が必要であり、

それを適切に使って

自分に有利な状況を創っていく

というお話です。

 

1.世界の理解のしかた(フレーミング)

 

-物事をどう見るかが、

物事がどう見えるかを決める。

 

これは粋な言葉である。

わたしも大事にしていること

 

結論

→人間の認知のしかたを理解し、

それを活用あるいは

ブレイクさせる方法を身につける。

 

①コントラスト原理

 

見えるものがどのように

フレーミングされるかは、

その前に起こったことと

それを提示するのに

使った言葉に影響される。

 

最初にめちゃ高い

品物を提示されると

次にちょっと高い

品物を勧められても

あまり高く感じない

ということです。

 

②コミットメント・プロセス

 

過去の行為やできごとは、

準拠枠になり、

別のコースを取ろうとするときの

心理的な自由を制約する

(自己知覚)、

そして一貫性を保ちたい

 

子どもなど見ていると

特にそうですね。

 

それを変えるテクニックは

 

→物事を実行するための

ベストな道は、

小さくとも何らかの

効果的な行為から

始めるべきだということ

 

小さな便宜を与えることから

返報性(お返し)の

サイクルが始まる、

あるいは相手に

求めているものを伝える。

 

→過去の束縛から

相手を切り離す。

過去の責任を問わない、

まずはちょっと話し合う合意

 

③希少性の演出

 

問題の問われ方によって

課題の枠は位置づけられる

 

2.対人影響力(チャルディーニ)

 

結論

→機械でない人間の

考え方・感じ方を理解し、

それを活用して

味方になってもらう術を

身につける。

 

①社会的証明と情報による

社会的影響

 

他人の見解・情報活用

→省力化、相手と同じ見解を持てる

 

②好かれること、機嫌を取ること

 

知っている人、好きな人の

リクエストにはYesという傾向

 

→類似性、身体魅力、

賛辞とお世辞、接触と協力、

よい知らせをもたらすなど

プラスの要素

 

③感情による影響力

 

感情表示の技術

 

感情制御、

相手の感情への影響効果の意識、

ペーシングと相手中心言動

 

3.タイミングがだいじである

 

結論

→政治的な戦略・戦術の

最重要要素の一つはタイミング 

 

ポイント

ⅰ機先を制する

ⅱ遅延させる

ⅲ待たせる

ⅳ期限を区切る

ⅴ提示の順序―アジェンダでよく考える

ⅵ熟し時

 

4.情報・分析の確実性が

パワー源泉になる理由

 

結論

→どんどん使え、

効果的であり

責任を追及される可能性は少ない。

 

①合理的に見えることが必要だ

 

効果的なのは

外部専門家を使って

ほしい数字を出させること

 

②数字と分析の限界

 

とんちんかんな解釈もある

 

③データの選択的利用

 

自分にとって

都合のよいものを探して作る

 

④分析がもっと慎重にされ、

学習されない理由

 

ⅰ決定と結果との関係は測りがたい

ー多元的だから

 

ⅱ因果関係の確定に

長期間かかるから

 

ⅲ集団的意思決定で

責任の所在があいまいだから

 

ⅳほじくり返したくない

 

5.パワーの統合・強化のために

組織構造を変える

 

結論

→公式組織の構造の重要性を認識し、

パワー行使における

組織設計の役割を認識する。

(それなりの会社だったら

きちんと組織図を使って

組織設計をしよう)

 

組織の設計・再設計を

活用する能力は

重要なツールである。

 

構造は

合理的決定プロセスの結果とするが、

実際には

政治パワーを行使するために

いじられる

 

作戦

ⅰユニットの弱体化、廃止など

→パワーセンターの強力化

ⅱ自分のドメインを拡大する

 

6.象徴のマネジメント

行為、言語、儀式、舞台

 

結論

→これらの設定は、

パワーと影響力の行使に大切で、

慎重に検討し、

戦略的に利用すべき

 

人の心を動かすのは感情である

→心からの強い感情を引きだす。

 

シンボルは経営行動の本質、

左脳派のマネジャーは

これらを軽んじぬように

 

①合理性と感情の使い方のバランス

 

②政治的に言語を扱う

―シンボルとラベル貼りで

メンバーの活動を

意義あるものにする

 

③儀式

昔のローマは凱旋式を

大事にした。

 

④舞台設定

 

いかがでしたか?

次回は最終回、

パワーの力学を理解し

適切に対処する方法です。

 

お楽しみに

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。


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