御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

お昼からお客様のところで、松本といっしょに
内部統制のしくみについて打ち合わせをさせていただいた。

内部統制なんてこむずかしい名前だが
要は、会社の中で悪いことが起こらないようにすることだ。

私たちがタッチさせていただく中堅・中小企業といえども
従業員が100人を超えるようになったら
やはり、きっちりチェックをするしくみを作らなければだめだ。
いや、30人の会社でもそうだろう。

このことに対する私の原点は、
新しく仕事をさせていただくことになったとある会社にお伺いした
今から10年くらい前にさかのぼる。
その会社はちょうど決算期で
前の税理士さん(私の友人のお父様であられた)が
病気で倒れられて急きょ引き継ぐことになった。
何の気なしに私が「預金の残高証明を取ってください。」と
その会社の経理部長にお願いして
1週間後に、会社にお電話を入れると
くだんの経理部長さんが急逝されたという。
「ええっ!」私が絶句すると、
実は、4000万円の定期預金の使い込みをしていたという。
それが発覚するのを恐れ、不名誉をご自分の生命保険で
償おうとされたのだという。
私は、相当落ち込みました。
それはそうですよね。私の依頼が引き金になったわけですから。

しかし、これは会社が悪い。
もちろん不正をしたご本人が悪いにはちがいない。
しかし、それを可能にした制度の不備はもっと悪い。

そのときからだ。
私が「制度の不備から罪人を作らない」と心に誓ったのは。
時あたかも、東京経営の棚橋先生が内部管理の講座を
されておられ、私は毎月、東京のお茶の水まで
勉強しに行ったものだ。

これは目からうろこであった。
棚橋先生の内部管理は、パナソニック仕込みだったのだが
棚橋さんが、内部管理と不正について語りだすと
目を真っ赤にされて、熱い思い出を熱弁されていたのを
今でも思い出す。私もまったく共感できた。

だから、内部統制制度の整備とその運用は
私の一つのテーマなのである。

内部管理は
まず、会社の儲けとお金を残すことの95%にかかわる
取引や業務の流れを特定することから始まる。
そして、特定した業務のフロー図つまり流れを記述する。
その流れに不備がないか?悪いことをできないようになっているか?
不備があるならどうしたら防止できるかを考え
そして仕事の手順を決める。
それを皆さんに周知し、仕事の流れを改善する。
そして、毎年スケジュールを決めて
会社内の業務の監査をしていって指導していくのである。

そういえば、過日おじゃましたお得意先で
監査役を廃止して、会計参与制度を導入したいので
相談に乗ってほしいとのご依頼があった。

私の会計参与論は、その制度を利用して
実質的に、内部監査を実施するというもので
私もその会社なら、参与への就任をお受けしてもよいとも思う。

会社の会計の質、決算の質が
これから、その会社の評価を決めていくだろう。
そうした流れの中で
銀行の融資の条件、商社の与信など
実際の経営にもさまざまな影響が出てくる。
また税務調査の省略にもつながるうねりだ。

そのための私たちの経験や指導力を高めるためにも
こうした、先験的な取り組みをされようという
見識の高い経営者が率いるお客様との取り組みは
本当に大事にしたいと思う。

忙しい中、ご無理を申した管理部長とのミーティングは
大方のこれから一年間の活動を共有して
終えることができた。あらかたの実際活動は
スタッフの松本が担うが、彼女のキャリア展開にも
きっと大きな実りとなるはずである。

コンサルティングに強い 税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原でした。


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