御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪の税理士 小笠原 です。

今日は毎月会議に出ているお客さまの会社で
会議のあとに、経営幹部の勉強会をしました。

今日のテーマは、ライバル社の決算書分析です。
皆さん、仕事に会議にお疲れのところご苦労様です。

前回にわが社の決算書の分析を行ない
損益計算書と貸借対照表をグラフにして
経営指標を計算し、わが社の強みや課題を考えてみました。

今日は、当面名前のよく出る元気印のライバルと目される
N社とD社の決算書を取り寄せ、
2グループに分かれて、分析をしました。

皆さん、2回目なのでだいぶ慣れた様子で
思ったよりも短い時間で分析できました。

そこでわが社もひっくるめ3社の
貸借対照表のグラフ、経営のものさしの数字を
ホワイトボードに並べて描き、全員で共有し
内容についての私の意見をお話ししたり
皆さんで意見交換をしたりしました。

業績のものさしの見方は
もうけて→お金を残しているかですから

―――――――――――――――――――――――――――――
・儲け方⇒売上高経常利益率、粗利率、損益分岐点
 ↑
・儲け方の原因 その1 人の生産性⇒1人当たり粗利
・儲け方の原因 その2 お金の効率⇒総資産回転率
               売掛金サイト、在庫日数、正味運転資金日数
 ↑
・お金の残り方⇒自己資本比率、自己資本額、流動比率、借入金残高
―――――――――――――――――――――――――――――

で3社を比べてみました。

貸借対照表は、得意先からの回収条件や在庫の保有、
仕入先への支払条件などの運転資金に関する経営者の意思決定
設備投資など大きな買い物の意思決定
どのようにお金を調達するか、利益を出してきたかなどの
経営者のしてきたこと、意思決定の結果が表情に出たものです。

だから40歳を過ぎた人間の顔と同じく
人柄、人格、人生の歴史を表わすものです。
そういうお話もしながら
それぞれの会社の貸借対照表からおのずと見えてくる
経営者の考え方、哲学、経営方針、戦略などを見ていきました。

社長も積極的に参加し、意見を言われ、
各拠点の責任者の方々も、日頃の商売に直結した話なので
大いに盛り上がりました。

D社は、シンプルなビジネスモデルを武器に拡大指向
     しかし社長が言われるには、仕入先から見れば
     分りやすく、しかも仕入先には拡販でありがたい存在である。

N社は 気の多い社長で拡大指向
     しかしバランスシートには過去の投資の含み損も残っている?
     いずれにせよ、外から見る印象はともかく、
     社長ご本人は大変だろうと推測

ひるがえってわが社は?
     業界の平均的なバランスのとれた貸借対照表の顔である。
     多角化でまとが絞りきれていない反面
     環境変化には柔軟に対応できる一面も
     しかし仕入先からはわかりにくく、協力しにくいかも?

といった強み、弱みが出てきました。

最後に印象を訊いてみました
私)  「Kさん、今日の研修はどうでした?」
Kさん)「ふだん手ごわいと思っていた、N社、D社も大きな目からみれば
     並の会社だとわかり、また弱点も抱えていることがわかって
     ちょっと、気分が楽になりました。みんな苦労しながら
     経営しているのですね」
私)  「そうですね、別に不遜傲慢になるわけでもなく、ただやたらに
     虚像にこわがるのでもなく、相手を冷静に見て、競合戦略を
     考えていってほしいですね。」
とお話ししました。

時計を見ると、はや7時。
では、終わりましょう
「起立ー!礼ー!着席ー!」
皆さん、お疲れ様でした

税理士小笠原/河原事務所 小笠原 でした。


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