御堂筋税理士法人創業者ブログ

最近また、
ドラッカー思想について
考える機会が多い。

なぜかというと、
一つは事務所で
ドラッカー講座を
しているからだが、

また、投資育成さんで
次世代幹部講座をするために
マネジメントについて
考える必要が
あるからかもしれない。

ご承知かもしれないが
わたしの経営指導において、
マネジメント論としては
ドラッカーさんの考え方を
中小企業で実践していく
ということだ。

ドラッカーは
『マネジメント』の中で
マネジメントの仕事として
計画・組織化・動機づけ・
評価・人材育成
の5つをあげている。

もちろん、このことは
わかっているつもりだが、
今までは、それを
管理者個人のPDCAとして
捉えがちであったように思う。

だがそれはちょっと
浅はかだった。

それは、
『マネジメント』という本
の全体で書かれていることの
PDCA+人材育成として
捉えなければならないと
ようやく気づいたしだいである。

マネジメントの仕事を論じる前に
ドラッカーさんは
次のようなことを書いている。

「経営者・管理者は、
人という特殊な資源と
ともに仕事をする。」

言われてみれば当たり前だが
経営者・管理者の仕事は
結局、人づかいである。

「人というものは
ともに働く者に特別の資質を要求する
(最後に出てくる真摯さをいう。)」

「人と働くことは
人の成長に関わりをもつ
ということである。」

ここがこの話全体を
理解する根本的重要点である。

つまり人を育てることが
経営者・管理者の
仕事の本質なのである。

それゆえドラッカーは
経営者・管理者の仕事は
教育者の仕事にもっとも近い
と語っている。

これを、経営者・管理者
であるあなたが
ずどんと腑に落すかどうかが
あなたの成果の成否を決める。

「いかにともに働くかが、
個としての人間および
働く者としての人間の成長を
助けるか妨げるかを左右する。」

ならばなにをしなければならないか?
しくみを作り
行動見本を示し
部下の目標管理に関わる
ということである。

「それは相手だけでなく、
自分にも当てはまる。

部下を正しい方向へ導き、
より大きく、
より豊かな人間にすることが、
直接的に、
自らがより豊かな人間になるか、
より貧しい人間になるか、
成長するか退化するかを決める。」

教育でだいじなことは
自分がモデルになることだし、
それゆえ
人を育てるということは
必然的に
自分を成長させねばならないし
またおのずと
そういう結果になるということだ。

「スキルの向上や
仕事の理解では補えない、
根本的な資質が必要である。
すなわち真摯さである。」

この場合、真摯さとは、
部下を育成するために不可欠な
部下をきちんと見て
強みを見抜き、見定め、
強みづたいに部下を
育てていく人間的視点をいう。

これを持ち合わせていない人間を
管理者に昇格させては
ならないとドラッカーさんは
口を酸っぱくしていう。

なぜなら、そうした視点は
もともとその人が
持ち合わせていなければならない
ものだからである。

おそらく90%以上
そのとおりなのだろう。

しかし私たちには
反省能力というものがある。
心のメモリーを書き換えて
そうした考え方を
インストールでき、
たとえ不調法でも
それはできるのではないかと
わたしは期待しているのである。

結局この話、まとめると

マネジメントの本質は
人と働くということである。
それは人を育てることを真髄とし、
そのためには自分の成長が要件となる。
そのために絶対に必要なものは、
人としてのあり方である。

と、まあ
こうなるのではないだろうか。

世の中の経営者・管理者諸君!
もっと自分の仕事の本質を見つめ
なすべきことをなそうではないか。

わたしの見るところ
あまりにも関心がうすい。

経営コンサルティングと
会計事務所の統合

組織デザイン研究所&
御堂筋税理士法人

小笠原 でした。

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