御堂筋税理士法人創業者ブログ

いよいよ、今年のドラッカー講座をスタートさせていただきました。
昨晩は、木曜日コースの第一回

ご参加いただきた方々はなんと15名!
うれしい限りです!
(ちなみに、今日、金曜日コースのスタートです)

__

最初に皆さんで自己紹介
ご自分で、本気コースからエンジョイコースまで
ご自分のペースを選んでいただきながら。

さて、今年のテーマは
「マネジメント」の内容をご自分なりに理解して応用することです。

ドラッカーの代表作である、この「マネジメント」ですが、
わたしなりに、内容をざっくり整理すると次のような構成となります。

―――――――――――――――――――――――――――――

1.マネジメントのたて糸
 ⇒経営の目的、ミッション、目標、戦略、計画を学ぶ
2.マネジメントの対象物
 ⇒仕事と人間の扱い方を学ぶ
3.マネジメントのよこ糸
 ⇒PDCA+人材育成を学ぶ
4.マネジメントに必要なスキル
 ⇒コミュニケーションや意思決定などを学ぶ
5.組織と経営者のしごとのあり方
 ⇒組み立て方、コツとポイントを学ぶ

―――――――――――――――――――――――――――――

さて、今日は、さっそく、1のマネジメントのたて糸です。
これは3回シリーズで学びます。
今回が、目的とミッション
次回が、目標
そして3回目が、戦略と計画です。

ものごとは、まず目的がだいじですものね。
だから、やはり『目的とミッション』でしょう。

ドラッカーがマネジメントでいいたかったことは次の3つです。

・現代は、組織社会である。
・組織社会では、組織のリーダーが
 成果をあげることが、よき社会実現の条件である。
・そして成果をあげるために必要なスキルは、習得できる。

いかがですか?しっかり腑に落として下さいね。

でも、勇気づけられますよね。
そうか、俺(私)でもできるんだ!ってね。

では、いよいよ勉強に入りましょう。

まず、マネジメントの定義です。

 「組織をして成果を上げさせる手段」

いいですか?
なにごとにつけ、ものごとの定義はなにかを
まず考える習慣を身につけてくださいね。
あとの行動や努力が目的に対してぶれなくなりますからね。
成果をあげる人の基本ですよね。

次にマネジメントの役割についてです。
マネジメントの役割は次の3つです。

1.組織に特有の目的とミッションを果たす。
 ⇒会社の場合、顧客の創造(お役立ちをしっかりと決める)
  と経済的成果(利益)をあげることですよね。

2.仕事を生産的なものにし、働く者をして成果をあげさせる。
  ⇒仕事と人の生産的結合
  仕事は科学、左脳でしっかり生産性を考える。
  人間は感情と合理、右脳の援用が不可欠ですね。
  問題は機械に人間をどうマッチさせるか、
  お客さまにわれわれがどうマッチできるかですね。

3.社会に与えるインパクトを処理しつつ、害を与えず社会的な貢献を行う。
 ⇒倫理とできることの限界を見定め
  無茶をせず無理をせず、社会への役立ちから目をそらさないことです。

ここは基本、いつでも3つ諳(そら)んじられるようにしておきたいものです。

―――――――――――――――――――――――――――――

いよいよ今日の本題です。

企業の目的・課題と 企業家的・管理的機能はなにか?

■企業の目的

 企業の目的は『顧客の創造』である。

 これ、ドラッカーの名言中、いちばん有名なことばです。
 これは、しっかり押さえましょう。

 それは顕在需要かもしれないし潜在需要かもしれない。
 顧客が価値を認めて購入するものは、効用である。
 いいですか、あなたの売っているものじゃないんですよ。
 お客さまが解決したい問題です。
 『ドリルを売るな!穴を売れ!』 ですよ。

 ところで、利益は?
 それは経営の必要な条件であり、経営の妥当性の判断基準。
 決して、金儲けを目的にしちゃダメですよ!!

そこでドラッカーさんは、経営者に次の2つの機能を求めます。

1.企業の企業家的な機能

  「したがって、企業はただ二つだけの企業家的な機能をもつ。
  それはマーケティングとイノベーションである。」

 ・マーケティングとは、顧客からスタートする。
  販売を不要にすることである。
  つまり勝手に売れるしくみをつくるということですね。
  これが、腕の見せ所ですね。

 ・イノベーションとは、社会ニーズを利益事業機会ととらえる。
  今売っているものも、やがて、必ずすたれていきます。
  そのときのために、今から準備ですね。

2.管理的(マネジャー)な機能
  
 「富を生むべき資源を有効活用する機能が生産性である。」
 それは、知識、時間、特にトップの時間、
      製品組合わせ、内外製組合せを考えることです。

さて、ようやく、「われわれの事業は何か」を考える段になりました。

ドラッカーの有名な問いです。
目的・ミッションを明らかにする5つのクエスチョン
(これは、事業が成功しているときに問え。)

1.「われわれの事業は何か、何になるか、何になるべきか」→目的とミッションの簡潔な定義
2.「顧客は誰か」→対象の絞り込み、最終消費者と流通チャネル
3.「顧客にとっての価値は何か」→最重要な問い
4.「われわれの成果はなにか」→測定成果?長期・短期、定性・定量
5.「われわれの計画はなにか」→8つの目標、実現可能なゴール

事業の目的とミッションを問う意味は何かです。
マネジメントの本の中の、ドラッカー自身の言葉で見ていきましょう。

 「偉大な事業の建設者は、
  自らの決定と行動を規定する明確な事業の定義をもっていた。
  …明確でシンプルな事業の定義をもつことは、
  自ら財をなすだけでなく、
  自らの亡きあとも成長を続ける組織を築きあげるという
  真の企業家の特徴である。」

 「企業は人の一生を越えて永続する。
  …明日のために資源を投入していかなければならない。
  しかも、今日の企業そのものが
  過去における資源の投入の結果である。」

 「企業が行なう資源の投入は、
  事業の定義なしに適切に行なうことはできない。」

 『顧客の事務部門に対し近代的オフィスに必要な機器・消耗品を提供する』
 『わが社の事業は、高エネルギー物理の生産工程への適用である。』
 『住まいに誇りをもち手入れする住宅所有者に奉仕することである。』

これは事業の定義の例ですね。
ちょっと、あっさりかなあ?
でも、ドラッカーはこれらは有効だとお墨付きを与えていますよ。

そこで、有効な事業の定義の条件です。
次の5つのことがわかる、考えられるようなもの
であるべきだとおっしゃっておられます。

・集中=市場を明らかにし、市場に貢献すべきものを明らかにしている。
・卓越性=市場でのリーダーシップを握ることを表明している。
・成長し変化していけるだけの大きさのものでなければならない。
・実行可能なものである。
・事業の規模に関わる意思決定ができる。

 
 「事業の目的とミッションについての明確な定義だけが、
  現実的な目標を可能とする。優先順位、戦略、計画を可能とする。」

 「トップマネジメントが、この問いについて徹底的に検討を行ない、
  答えを出しておかなければ、
  上から下にいたるあらゆる階層の者が、
  それぞれ相異なる両立不能な矛盾した定義に従って決定を行ない、
  行動することになる。」

 「あらゆる組織において、
  共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、
  『われわれの事業は何か、何であるべきか』を
  定義することが不可欠である。」

 「事業を定義することはむずかしい。苦痛が大きくリスクも大きい。
  しかし、事業の定義があって初めて、目標を設定し、
  戦略を発展させ、資源を集中し、活動を開始することができる。
  業績をあげることができる。」

いかがでしょうか?ちょっとむずかしいでしょうか。
でも慣れていってくださいね。

ということで、さっそくこの5つの質問に対して答えてみましょう。
そして、グループで語り合ってみてください。
(このあと、10分間の個人ワークと、
 グループでの意見交換をしました。
 あとは、ワイワイガヤガヤ)

わたしも自分の問題として
ドラッカーのなげかける5つの質問に対して考えてみました。
少し恥ずかしいけれど、事例として・・・
(ちょっと、アメリカ風で、辞書を片手に英語でも。
 達人の方、表現がおかしかったら教えてくださいな)

1.「われわれの事業は何か、何になるか、何になるべきか」
  

  『経営の未来を紡ぎだす無二の伴奏者』
   “We are the peerless accompanist that play the future of your vision with you!”

   
  -われわれの事業は、
   お客様が高業績企業を創るために
   経営に関する知識、スキル、態度を
   経営の意思決定、政策遂行に適用し
   経営者の親身な相談相手となり、共に成果をあげることである。-

  
  -Our business is to be a confidant of you
       and accomplishing exellent economical results and your purposes
       adapting our knowledge,skills,attitude
       to make decisions and perform assingments
       for creating a high-performance organization.-

   
2.「顧客は誰か」

 われわれの顧客は
 われわれがすぐれた補完者たりうる
 経営の志をもち、真摯に経営に取組む中小企業経営者である。

3.「顧客にとっての価値は何か」

 経営について、相談相手がいるという安心感、
 そして、経営の願い、課題、悩みを抱き、それらの思いを馳せたとき
 まっさきに連絡を入れ、必要なときに会って、話しあえることで
 手に入れられる、解決、安心感、孤独の解消

 (お願い→見当はずれだったら、ぜひフィードバックくださいね)

というわけで、少し考え、お話しあいをしていたら、もう時間です。

さて、このセミナーは、懇親会つき!
(もちろん費用は、会費に込み)

「ええっ!そうなんですかあ?
 うっそう、いいですねえ!!」
「そうなんです。
 こころおきなく、仲よくなってください」

というわけで、今日は超気前のよい近くの韓国料理屋さんで
飲み放題プラン、たらふく食べて語り合いました。

こんな感じでやっておりま~す!!

コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。


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