御堂筋税理士法人創業者ブログ

今後、後継者が資金繰りの管理を
担当して取組んでもらうとのことで
資金繰り管理の考え方や方法について
時間を取って説明をしました。

お一人にお話しするだけでは
もったいないので
社長さんや奥様、経理担当者の方にも
入ってもらって共有をさせていただきました。

手順は
1.決算書からのわが社の資金構造の特徴と課題の捉え方
2.月次の試算表の見方
3.わが社の資金繰りパターンの理解
4.資金繰り管理の基本業務
5.銀行との関係性管理
の順にお話をしていきました。

1.決算書からのわが社の資金構造の特徴と課題の捉え方

 決算書では、貸借対照表で、わが社の資金構造がわかります。

 そこでは、運転資金、つまり
 仕入から回収までの期間(日数)と支払いまでの期間を比べ
 先払い(後払い)のギャップ日数を確認します。

 これがわかると、売上が増えれば
 お金がどれだけ必要か目算が立つようになるでしょう。

 さらに、設備資金の投資規模と資金調達の関係を確認します。

 その上で、必要資金のうち、自己資本の蓄積がどれだけあり
 結果的に、わが社はどれくらいの借入金が必要かを
 きちんとわかっておくことが必要です。

 
2.月次の試算表の見方

 月次の試算表を経理や会計事務所から
 説明を受けるようにしてもらいます。
 そうすると、その月の資金の増減の理由がわかります。

3.わが社の資金繰りパターンの理解

 わが社の1ヶ月の主な入金日、支払日とその額をつかみ
 預金の増減パターンをグラフにする。
 そうすると、何日ごろが資金が多く、また底をつくかがわかります。
 それを、しっかり覚えます。

4.資金繰り管理の基本業務

 支払の決済に合わせ、毎月初に
 向こう3ヶ月の資金繰り予定表と
 当月の日ごとの資金繰り予定表を作るようにします。

5.銀行との関係性管理

 銀行との取引一覧表を作り
 預金、借入、資金決済、金融サービスなど
 その利用状況と
 それによる、資金借入コスト、銀行側の収益を見ておきます。
 また担保と保証の状況も理解しておきます。
 さらに、銀行の与信枠、当社に対する方針を情報収集します。
 そして、銀行との交渉窓口に参加するようにします。

さて、こうしたレクチャーをして
次回までに、宿題をお願いしました。

いずれにせよ
後継者の資金繰り管理の習得は
1.必要資金規模・資金構造を理解し資金の課題をつかむ。
2.日常の資金繰り実務をする。
3.銀行との交渉窓口をする。

以上のことで学んでいただくことが効果的だと思いますが
いかがでしょうか。

コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。


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