御堂筋税理士法人創業者ブログ

プラトンの「法律」を拝読。

この著作は、

プラトン晩年のものである。

マグネシアという新しい植民国家を

クレタ島に作るという構想の下

アテナイからの客人が

スパルタ人とクレタ人の

2人の聴き手に語るという筋立てである。

その中において、プラトンは、

どのような国家のかたちがよいのか

どのような法律と統治がよいのかを

論じているのである。

法律の中身そのものの話は

時代もぜんぜんちがうし

こちとらのレベルが断然低いので

ピンと来ないところが多く

ああそんなのがだいじなのかあ?

てな感じが多いが

でも、やはり人間社会として

なるほどという言葉も

あちこちに燦然と輝いている。

例によっていくつか

ぐさっときたところをご紹介

(ブログには多いから

適当に切り上げてね(;^_^A)

経営者は学び偉大になれ!

「もし誰かそういう人物が、

 わたしたちの間にいるとするなら、

 その人自身が

 幸福な生活を送るのはもとより、

 その節制ある人の口から出る言葉に

 耳を傾けて従う人たちもまた、

 幸福な生活を送るでしょう。

 そして同様に、

 すべての政治的権力についてもまた、

 同じことが言えるわけです。

 つまり、一人の人間において、

 最大の権力と、思慮や節制の働きとが

 落ち合って一緒になるとき、

 そのときこそ、最善の国制と最善の法律

 の誕生が芽生えてくるのであって、

 それ以外の方法では、

 けっして生じてはこないのです。」

シニアの見識と活用

徳への研鑽

「誰しも若いときは、

 自分自身のいちばん曇った目で、

 こういう問題を見ているものですが、

 老人になると、

 ひじょうによく見えるものですから。」

「徳への道は長く嶮しく、

 その初めはなだらかではない。
 しかし、ひとたび

 君が頂きに達すれば、
 それからあとは、

 たとえ困難ではあるにしても、

 楽に耐えてゆけるものだ。」

 (ヘシオドス)

ものごとにおける目的のたいせつさ

「それゆえ、立法者は、

 たびたび自分に

 こう問わなければならない。

 

『わたしは何を狙っているのか』

『わたしはこの的を射とめるだろうか、

 それとも目標をとり逃がすだろうか』

と。」

数字の勉強は理屈の勉強やから

やっぱりだいじやなあ。

それに商売人の姿勢にも

「家政にとっても、国政にとっても、

 他のどんな技術にとっても、

 子供のための教科として、

 数の学問ほど大きな力を

 持つものはないから。

 その最大の利点は、

 生まれつき無気力で、

 愚鈍な人間を目覚めさせ、

 理解力に富んだ、

 物覚えのよい、

 俊敏な者に仕立てあげ、

 彼がこの神的な術知のおかげで、

 生まれつきの能力を超えた

 進歩をするということである。

 それゆえ、

 すべてこれらの数学的諸学問は、

 それらを十分に習得して、

 利益を収めようとする人びとの心から、

 もし人が他の法律と慣習によって、

 卑しさと貪欲を取り除くならば、

 立派で適切な教育となるであろう。

 だが、もしそうでないと、

 知らないうちに、

 知恵の代りに、

 いわゆる奸智をつくりあげることになる。」

◎他人に奉公することは必要だ

(まさにそのとおりだ!)

「ひとに仕えたことのない者は、

 称賛に値する主人には

 なれないであろう。

 そして立派に支配することよりも、

 立派に仕えることを

 誇りにすべきであって、

 まず第一に法律に対して、

 法律に仕えることは

 神々への奉仕のつもりで仕え、

 ついで年長で名誉ある

 生き方をしてきた人々に対して、

 若者たちは

 つねに仕えなければならない。」

だから、丁稚奉公は必要だ。

その経験がなければ

JCなどで幹事をして

下座業につとめることだ。

そういう意味で

あーした経営者の団体は

よい機会だなあ。


父母を敬う理由

「父や祖父というこの像こそ、

 われわれにとっては

 驚嘆すべきものだといってよいでしょう。

 それは生命をもたない像とは

 比較にならないものなのです。

 なぜなら、生きている像の方は、

 われわれがこれによく仕えるなら、

 そのときどきに

 われわれのためになるようにと

 いっしょに祈ってくださるし・・・」

これは傑作である!

そりゃそうだ、

祖先の写真を拝むのもよいが

生きている父母を

拝み、お願いする方が

はるかによいなあ。

もっと若いころに

教えてもらっていたらなあ(嘆息)

社員の教育における

経営者のこころがまえ

「敬神の考えを、

 それらのことに必要な

 諸学問とともに把握しない限りは、

 さらにまた、

 これらの学問と音楽との関連をも

 綜合的に考察して、

 その成果を性格形成のための

 制度や法律に

 うまく合うように

 用いるのでなければ、

 国家全体の支配者としては

 決して十分な者ではない。」

経営コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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