御堂筋税理士法人創業者ブログ

製造業のD社とは、
永く関わりを持たせていただいている。
すでに、後継者が入社し、
次の世代へバトンタッチが始まりつつある。

とはいっても、
現経営陣が老獪に手綱をさばき、
危なげない業績を挙げている。

D社の生命線は、
もの作りの継承である。

そして、次世代の担い手の育成が
致命的な課題であった。
長い間、幹部人材が育ちにくかった。

ところが、近年、
次世代を担い、後継者を補佐する
管理者がにわかに育ちつつある。
『雨後の筍(タケノコ)』の感すらある。

経営会議での
彼らの業績改善の発表ぶりを
聴いていても
それを実感するところだ。

現場の生産性の改善に取り組み
分析をし、問題点に着手し、
成果を出していく着実な取り組みぶりと
自信に満ちた報告ぶりが
なによりの証左だ。

辛口では人後に落ちない
社長をして相好を崩さしむ
その姿は、成長と言わずして何と言えようか。

ところで、どういうきっかけで
彼らは、一皮むけたのだろうか?
スイッチが入ったのだろうか?

興味がふつふつと湧いてきた。
他社においても
人材の育成が急務である今、
これはぜひとも再現できるようにしておきたい。

そこで休憩時間に
彼ら自身、そして後継者にインタビューしてみた。

わたし「どういうきっかけで、そんなに変わったのか?」
後継者「ということは、小笠原さん、彼らは大変成長したと思っていらっしゃる?」
わたし「もちろん!」

わたし「もの作りの○○先生に教わったことがきっかけか?」
Tさん「むろんそれはある。はじめは反発していたけれど
    あるとき、言われていることが腑に落ちた。」
Jさん「小笠原さんところの、マネジメント研修に
    行かせてもらったのも大きかった。」
    「マネジメント、PDCAとはこうするのだとわかった。
    コーチングも教えてもらった。
    他社の人たちと触れたのもよかった。」
わたし「そうなんやな、ありがとう。」
後継者「上司(社長)が小さな承認を積み重ねたことも大きいと思いますよ」
    「毎月、必ず時間を取って、検討していますから。」

お昼休みに食堂でさらにインタビューした。
Tさん「わたしの場合は負けず嫌い、
    彼の場合は、ストイック。
    そこのところを
    それぞれの人に合わせて、刺激されたら
    スイッチが入る!」

短いインタビューだったが、
いくつかキーワードがあった。

①その人の性格をうまく活用して方向づける。
②やはり、専門知識の研鑽の場は必要だ。
③プラス、マネジメントスキルの訓練は効果的だ。
④経営者の探求的関わりと承認の積み重ねがやる気を引き出す。

こうした刺激が、彼らの内的な動機を高め、
それが、成功体験を生み出した。

そして、自己完結的な良循環を生み出しているのである。

他の会社でも、
次世代を担う人たちの育成は本質的課題である。

そのためには、
なによりも、彼らの話をよく聞き、
もっている潜在力を発揮させるようにすることが大事だと
最近とみに感じている。

批判・論評・切り捨てから、
理解・発見・場の提供への転換が大事だ。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 税理士 小笠原 でした。

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