御堂筋税理士法人創業者ブログ

仏教と日本思想を探求しないと私が必要とする思想のパズルのピースが埋まりません。

私の使命は、中小企業をよい会社にすることです。
よい会社になるとは、
経営者がよい経営者になり、よい組織になり、高業績をあげることです。

そのために、いろんなことを勉強してきましたし、勉強していますし、勉強しなければなりません。
勉強すべきことは2つ、べたなビジネスのテーマと、哲学です。

哲学では、西洋の思想と、東洋とりわけ日本の思想が勉強すべきことになります。

西洋の思想は、まだまだ、ぜんぜんですが、
それなりに勉強してきました。

西洋哲学は、すべての科学の共通の思考基盤ですよね。
これがわからないと経営もマーケティングも生産も財務も人事も経営哲学も
なにもあったものではありません。
これがわかっているということは、すべてのこうした思想の見識の土台です。
だから、私のように経営にかかわっていこうとする初学者は
当然にわかっておかなければなりません。

基本的に、西洋思想は、3つの思想と文明の混合物です。
それもとびきり豊穣な畑から収穫して作られた銘醸なワインのような混合物です。

まず、ギリシャの思弁哲学があります。それは対象の分析です。
これが何と言っても科学が芽生えた種子でしょう。
そのDNAに、次に
中東の地とくにヘブライの思想とその延長にあるキリスト教思想が接ぎ木され
最後に、ローマの政治思想が注入されました。

長いキリスト教による社会支配のあと、
ルネッサンス以降、分析思考を極めた西洋人は
科学をとんでもなく発達させ世界を牛耳りました。
それで他の文明や民族を軽んじました
(それどころか馬鹿にし無視したともいえますねえ)。

でも、どこかちがうのですよね。
実際、西洋思想だけでは世の中は行き詰っています。
公害、温暖化、こころの問題・・・
科学の限界は、簡単な例が、円周率すら数字で表せません
(πという記号でうまく処理していますからねえ)。
結局、いくら科学が発達しても、生命は創れません。
これが、分析思考の限界ですね。

私のような経営を支援する人間としては
人の問題、こころの問題についてしっかりとした見識を持たなければなりません。
経営には技法と人間についての2つの見識が必要とされるからです。

結局、経営は組織です。人の集団です。
人のこころをどう扱うか、その大切な課題を真摯に考え取り扱うことが
とても重要な基盤を提供してくれます。

ところで人間の不思議の考えの究極にあるもの
人間の永遠の不安は、生死の問題です。
これを乗り越えない限り、人間に真の安らぎはありません。

西洋は、この問題をキリスト教という、
キリストの生き方と奇跡(その死と復活)を必死に理論化して
乗り越えようとしました。
そこには方法論のち密さはあっても、内面世界の探求はありません。

それは、分析哲学では答えが出ない問題です。
いな、かえって問題をややこしくします。
(それは西洋思想史を見ればわかります)
人間の存在ともっとひろい視点から見つめ直すことが必要ですし
ある種の悟りが必要なのです。
それにひとつの解決を提供してくれるのが東洋哲学、特に仏教です。

東洋では、分析哲学から科学の発展はありませんでしたが
すでにインドで、中国で、内面世界の奥深い探求は極められました。
儒教哲学、老荘思想、ブッダから大乗仏教にいたる哲学、禅の思想です。

日本はその東洋の地の果てです。
歴史学者トインビーに言わせると
イングランドと日本、東西の地の果て、文化果つる処に文明は花開きます。

日本の文明、文化は、東洋哲学からその折々多くの思想をとり入れて花開き、実をつけました。
もともと日本人の信仰として、やおよろずの神々に対するもの、
つまり神道、かんな道があります。
その上に、聖徳太子に代表される仏教の思想が輸入されました。
その後、平安時代に最澄と空海によってもたらされた天台と真言の仏教思想
孔子の儒教思想、鎌倉時代の禅と浄土の仏教思想、宋学(朱氏の儒教思想)、陽明学と
こうしてもののふのこころの寄る辺としての『武士道』が形造られていきました。
さらに、江戸の時代、本居宣長に代表されるように、やまと心の研究がなされました。

だから、私が勉強不足で、ぜひともひとかどの認識をえたい領域は
こうした東洋哲学から日本思想なのです。
そのエッセンスを了解したいわけなのです。

最近出会った、そうした分野にやさしくわれわれを導いてくれる哲人の一人が、鈴木大拙師です。
明治から昭和を生き抜いた禅の研究者、仏教哲学者です。
その100年にわたる生涯を、西洋に生き、東洋に生きた幅広い思想家です。
それゆえ私たちに、仏教思想、東洋的考え方、日本的考え方について
とりわけ強調しておくわけですが、とてもわかりやすく教えてくれます。

長くなるので、今日はそれくらいにしておきますが、
この続き、鈴木大拙師の教えてくれるところは、
ぜひ次回、お話をしたいなあと思います。
やぎろおしい(めんどくさい)かもしれませんが、おつきあいくださいね。

コンサルティングに強い経営エンジン研究所&御堂筋税理士法人
大阪 小笠原 でした。


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