御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

名古屋の後継者大学は2回目、
前回の決算書分析に続き、本日は月次決算がテーマです。
事前宿題として、皆さんの会社の
月次決算の精度とスピードを調べて来てもらいました。
かなり課題はありそうですね。
手書きであるとか、試算表を月次ではもらっていないとかです。

まず経営にとって、業績の把握、フィードバックの重要性を
口がすっぱくなるほどお話させていただきました。
情報なくして戦いなし、フィードバックがもっとも強力な
負けん気に火をつけるもとだということ。

そして月次決算をめぐる課題についていっしょに勉強して行きました。
月次決算の課題は
1.月次決算でなにを見るか?
2.役に立つ月次決算をするために改善すべきこと
3.月次決算から、業績の全体像の把握へ
ということです。

1.月次決算でなにを見るか?

 月次決算は試算表という形で提示されます。
 これを経理担当者か会計事務所スタッフに説明してもらいましょう。

 まず損益計算書です。
 順々に当月の数字を読み上げてもらいます。
 そして、その数字が妥当か考えます。 
 もし?だったら、説明を求めます。
 当月の数字が異常かどうかは、平均的な数字と比べます。

 次に貸借対照表です。
 最初に、前月末と当月末の資金の残高を押さえます。
 増えているか、減っているか?
 その増減と当月の利益(損失)を比べます。
 なぜお金の増減≠利益なのか?
 資金以外の項目の増減がその原因です。
 それを一つづつ説明してもらいます。
 そして、それでよいのか考えるのです。
 
 こうして毎月試算表を見るのに慣れていきます。
 そうすると、数字を見る目が養われます。

2.役に立つ月次決算をするために改善すべきこと

 最大の問題は、経理をする目的です。
 経営の意思決定に必要な情報を提供する。
 というのがわたしの定義する目的です。
 そこから、
 早く、正しい利益を出すという条件が出てきます。
 そのために何を改善しなければならないか?

 正しくというなら、売上の数字が正しいか?
 粗利の数字が正しいか?経費の計上が正しいか?
 課題はいっぱいあります。
 そもそも数字が正しいかが大問題なのです。

 はやくというなら、
 仕入の〆を早めるのがたぶんもっとも大きなテーマ
 その他、税理士に集計させるは論外となります。

  こうして早く、正しい利益を出すようにします。
 早くとは、そうですね、締めて1週間以内とか

3.月次決算から、業績の全体像把握へ

 月次決算が整備できたら
 次にいよいよ業績の全体像がわかるようにします。

 月次決算は結果です。
 それは大事なのですが、所詮、結果、過去の数字です。
 しかもやっかいなことに、利益の計算の中で
 私たちがコントロールできる数字は、原価と固定費だけです。
 かんじんの売上は、お客様の意思決定事項なのです。
 ですから、月次決算は確認するための資料です。
 それに要する時間は、3秒です。

 数字は、フィードバックとして強力なツールであることは
 私たちは子どもの時から慣れ親しんできています。
 学業成績、スポーツの記録などで。

 さて数字が効果的なフィードバックツールであるためには
 パワフルな訴え方が必要です。
 そのポイントは5つ
 1.全体像、体系的な数字
 2.比較
 3.変化~推移と予測
 4.細分化
 5.自分のしてきたことの数値化

 利益は私たちがしてきたことの結果、評価です。
 その原因は、私たちのしごとの取組み内容にあります。
 それは仕事の量、仕事に取り組んだ質です。

 成果のために大事な、つまりお客様が評価対象とする
 わたしたちの一挙一投足を数字化しなければなりません。
 そうした情報はあるでしょうか?
 訪問回数、見積書の数、発注ミスの件数、納期遅れの件数・・・

こうした月次決算→業績把握を、経営者が経営の意思決定ツールとして
しっかりと使いこなせるようになることは、健全な経営をしていく上で
大事になってくると思うのですがいかがなものでしょうか?

最後に、皆さんにこれから取り組んでいくことを
まとめてもらい今回の勉強を終えました。

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。


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