『修証義』を読む
2010.12.06
ブログ
大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。
曹洞宗の入門用テキストに『修証義』がある。
森信三先生の『「修身」教授録』の中で
読むように奨められている一冊である。
修証義は、明治時代の中ごろに
幾人かの師家が、内容のほとんどすべてを
道元禅師の『正法眼蔵』から文章を抜粋して
ごく短く編集し直したものである。
内容は、座禅を通じた悟りへの修業の道、あり方を
簡潔に示したものである。
それは
1.総序
2.懺悔滅罪(ざんげめつざい)
3.受戒入位(じゅかいにゅうい)
4.発願利生(ほつがんりしょう)
5.行持報恩(ぎょうじほうおん)
の五章からなっており、
極めて簡潔に、初学者にその神髄を示してくれる。
実は仏教修行の目的はブッダが経験実現した
悟りを自己も実現していくことだが
その方法は座禅という、ブッダのまねをすることで
なしとげられるとするのがその立場である。
有福孝岳先生の
『道元禅師のことば「修証義」入門』は
わかりやすい解説で、読みやすい一冊だと思った。
『正法眼蔵』はよほどの好学者でなければ
チャレンジする気になれないエベレストのような難解書だが
『修証義』なら、こうした解説を踏まえて味わえば
日本思想史上、至高の思想家だともいわれる
道元禅師の思想に触れることができるのではないだろうか。
コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
である。