御堂筋税理士法人創業者ブログ

最近よく読んでいるのが

ローマ時代の思想家

プルタルコスである。

(英語ではプルターク)

わかりやすく

哲学を説いてくれる。

人によっては、

通俗的だと

貶す向きもあるらしいが、

こちとらは

専門家でないのだから

むしろその方がありがたい。

プルタルコスの

たくさんの著作をまとめたのを

『モラリア』という。

京都大学出版会から出ている

西洋古典叢書では

全部で14分冊となっている。

まあゆっくり読みまっさ

ってな感じで

取り組めばいい。

ちなみにこの本

出版元やタイトルに気おされるが

でも訳もこなれていて

とても読みやすくお勧め。

さて、その第1分冊

モラリア1には

『子供の教育について』

『どのようにして若者は詩を学ぶべきか』

(世の東西を問わず、ポエムは

 情操教育の重要手段である)

『講義を聴くことについて』

『似て非なる友について―

 いかにして追従者と

 友人を見分けるか』

『いかにしてみずからの

 徳の進歩に気づきうるか』

の5つのエッセーが入っている。

どれもこれも

興味深く、役に立つ。

(だいぶパソコンに記録した)

これらの本は、

貴族、自由人のお話で

また王様に向けたものでもある。

古代、これらの人は

働かない立場であり、

どのように生きるべきかを

真剣に思索していた。

余談だが、

ドラッカーさんが

その著書『マネジメント』の中で

「すでに社会は、

『どれだけの教育のある者を

 扶養できるか』から、

『どれだけの教育のない者を

 扶養できるか』へと

 問題の焦点を移している。」

と書いておられるが

古代から現代までの流れを

踏まえて

マネジメント教育の

重大性を話し出している

あたりは

さすがの見識だと

うなってしまった。

元に戻って、プルタルコス

哲学を学ぶ意義を

次のように教えてくれる。

「哲学を通じて、

 哲学と共にあってこそ、

 何が美であり

 何が醜いことであるか、

 何が正義であり

 何が不正であるか、

 要するに何を選ぶべきか

 何を避けるべきかを知ることができ、

 どのようにして

 神々や両親や年長者や法律や

 権力者や友人や女や子供や

 下僕たちと接すべきかを

 知ることができるからです。

 つまり、神々を畏敬し、

 両親を尊敬し、年長者を尊重し、

 法律を遵守し、権力者に従い、

 友人を愛し、女には思慮節制を保ち、

 子供には愛情をこめ、

 下僕を侮辱的に扱ってはならない

 ことを知ることができるのです。

 そして、最も重要なのは、

 成功したときには大喜びをせず、

 不運なときに過度に悲しまないこと、

 快楽においては目をはずさず、

 怒りにおいて激情に駆られず、

 残忍にならないことです。

 これらのことが、

 哲学から生じる

 あらゆる善いことのなかで

 最も卓越したものであると

 私は判定を下します。

 なぜなら、

 成功において

 高潔さを保つのは男らしく、

 嫉妬を呼び起こさないのは

 自己を抑える人間のしるしだからです。」

このような珠玉の教えが

それこそあちらこちらに

ちりばめられているのである。

プルタルコスは

プラトンの信奉者のようだが、

やはり、初学者が

哲学を学ぶのは

プラトン=ソクラテス

から始めるのが

よいのではないだろうか。

まずは、

だれか良き人、たとえば

田中美知太郎さんとか

藤沢令夫さんとかの

プラトンの解説書を読んで

そののち

『ソクラテスの弁明』

『クリトン』『饗宴』

『ゴルギアス』『リュシアス』

などの

ソクラテス対話篇

に親しむ。

そして

『国家』『法律』

『テイマイオス』など

政治や形而上学

の話を読むのが

いいのではないか?

そして、

ギリシアやローマの古典に親しむ。

クセノポンや

プルタルコスや

ホメ―ロスや

ヘシオドスや

カエサルや

キケロや

セネカや

そのほかキラ星のごとき

思想家たちである。

プルタルコスを愛読して

思想形成していった人には

エラスムスや

モンテーニュがいる。

いずれも

ウマニスタ

(ヒューマニスト)といわれる

人文主義者とされる

思想家たちで

わたしとしては

プルタルコスを

読んだあとは

そのような本を

読んでもらいたいと思っている。

経営者・幹部にとって

哲学を学ぶ目的は

リーダーとしての

よき考えを学び

ふさわしい所作を身につける

ことなのだから、

正しい考え方を学ぶ

論理学は

まあ必要だが

あとでよいし、

宇宙や自然が

どうなっているかを学ぶ

自然哲学や

神様や世界の実体や

死後のことを考える

形而上学は

さらにあとでよいと思う。

こんな学び方はどうだろうか?

でも、哲学は

人間たらんとすれば

必須科目であることを

お忘れなく。

―――――――――――――

経営コンサルティングと

会計事務所の融合

組織デザイン研究所&

御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント

小笠原 でした。


関連記事

Noimage ブログ

『先生!なんとかしてください!』

Noimage ブログ

NLPプラクティショナー研修の2回目

Noimage ブログ

社長のしごと~月末のお客様向け無料セミナーのテキストを作りながら思ったこと

Noimage ブログ

新たな年度の価値観講座をスタートさせました。

Noimage ブログ

時間管理の実践研修をしました。

Noimage ブログ

このところセミナー続きです。

Noimage ブログ

家族忘年会

Noimage ブログ

仏陀のことばを読む