ローマの哲学者 セネカの『怒りについて』を読んで
2011.12.25
ブログ
ようやく、セネカの『怒りについて』を読み終えた。
セネカといえば
ローマ時代の初期、暴君ネロに仕えた廷臣である。
悲劇的末路を迎えるわけだが
そこに、悲惨な時代を生きる賢者の心の持ち方
が静謐な筆致で描かれる。
それにしてもすごい時代である。
権力者の仕置きや逆上にかられた復讐など
読むだに、むごたらしく、悲惨である。
その中でも
正当化される怒りはないとして
他者の仕打ちに対する反応を延期させ、
他者の言葉をうのみにせず
怒りに泰然としておくことの偉大さを示す。
最後に
死を待つべきわれわれに
そのようなつまらぬ反応をしている暇があるのかと問う。
きびしいまでもの姿勢だ。
ストア学派、ストイックという言葉の面目躍如である。
もう少し、こうした思想を渉猟してみたい
と思っている。
コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。