上質になってきた経営会議だが、まだまだ課題はある・・・
2013.07.19
ブログ
毎月、おじゃましている経営会議がいくつかある。
わたしの仕事の一定部分がこうした会議に出ることだ。
目的はいくつかある。
・会議を通じてコンサルティング活動をすること
・経営の課題を共有すること
・会議という意思決定の場を効果的にすること
・会議を通じて幹部の育成に手を貸すこと
とある会議で感じたことを少しお話しよう。
この会議の雰囲気は、近年相当よくなってきたと評価している。
そこにはさまざまな要素がある。
・経営者が熟練の年齢に差しかかってきたこと。
・会議の事務局たる方の力
・会議に参加している若い幹部の方々の能力アップと自信
・後継者の心境の進歩(推察)
・資料や報告内容の進化と深化
この会社は成熟市場でいくつかの事業を営むメーカーである。
その成熟市場では、
コンペティター、顧客、用途市場などはほぼ見通せているため
話は極めて具体的で、深く人間にまで入り込んだ議論や見解が出てくる。
だから参加者にとっては、市場と業界を理解するには
打ってつけの場であろう。
成熟市場で、プレーヤーが少ないとなれば
ポーターの競争戦略によらずとも
新規参入の脅威は比較的少なく、収益構造も
金の生る木でそれなりによい。
だが近頃はそうともいかない。
顧客の動向がハードだからだ。
いみじくも社長がお話された。
「これまでは大雑把なコスト分析、利益把握でも経営してこれた。
これからは、詳細なコスト分析や改善効果測定が必要だ」
そのとおりだと思う。
この経営者のよいところは、秀でた論理性だ。
意を受けて、私も原価資料や経営資料に改良を加えるべく
プランを出して、関係者に依頼するのだが、
これまで動きが散漫であったと反省した。
反省をもとに、いろいろと関係者と打ち合わせして
ようやく動き出した感じだ。
(今までの牛歩の歩みは反省しきりで
お客様には申し訳ない)
さて、このお客様のように長く参画していると
外部者であるはずの私も、
多少内部者的なムードや印象も出てきて
外部者がもつ本来の切れ味が鈍りがちである。
分析家の経営者のキャラクターを
うまくあしらえないこともあり、
自らの技量の低さに自責の念を感じることもある。
辣腕の至誠のコンサルタントなら
数年で仕上げられるものを、多年を要しているのかもしれない。
だが、会議の資料や内容をみると
芳醇な上質のワインのような香りと味わいも感じる。
なにより議論が具体化しているのがよい。
チーム的な感じがでてきているのもよい。
経営者が穏やかになってきているのもよい。
後継者が気分をマネジメントできているのもよい。
それ以外にもいいところがいっぱいある。
一方、まだまだの点もある。
経営者のメンバーへのエンカレッジメント
メンバーの防衛的態度
私の諫言の躊躇
計数管理資料の不足などなど
まだまだ課題がある。
実際の経営のテーマでも課題は山積みだ。
しかし、こうした場を
積年にわたって提供してくださっている
このお客様には感謝以外にはない。
なんとかして恩返ししていかなければならない。
今日は、多少抽象的でごめんなさい。
独り言だとご容赦くださいな。
コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 小笠原 でした。