工場の受注と生産とのギャップを埋めて売上を増やす。
2012.08.05
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今日は、工場の指導日だ!
朝一番、会社におじゃましたら、
後継者はもちろん、社長さんも、企画部長さんも、お顔をそろえて待っていらっしゃる。
テーマは、受注の機会損失をいかにして減らせるかである。
まずは、関係者から、現状、お客さまから発注を受けて、
それを納品するまでの流れを順を追ってお聴きしていった。
「まず、相手から発注書が来まして・・・」
「それは、ファックスですか?口頭ですか?」
「口頭もありますが、今はファックスがほとんどです・・・」
納期を生産計画に照らして、OKならそのようにお客さんに連絡し、
NGなら調整して相手に合わせるか、ダメならお客さんに相談するとのこと。
結局、受注機会を逸するのがどれくらいあるのか?
これが焦点なのだが、皆さんのお話から推察すると
受注段階で10,000千円、
また生産段階での納期遅れでの受注機会逸失も10,000千円
合計、20,000千円もの機会損失があることが判った!
この機会損失を回避する方法は、2つある。
1.計画どおりに生産する
2.製品在庫を持つ
製品在庫は、本来はこの時期に作り溜めしておかなければならないらしいが
今年は、機械のトラブルの頻発で、ままならなかったのだという。
そこで、今度は、生産計画のあり方をお聴きした。
すると、翌月の第2工程の計画を、前月の20日には決めていることがわかる。
これは、まともなことである。
ところが、第1工程の各機械の予期しないトラブルによる
機械の停止によって生産が思うように上がらないのである。
1回30分以上の停止を取り上げると、
毎日1回は起こっているという。
これに対して、どうしていけばよいのか、
社長、後継者、担当の皆さんの考えを聴いていった。
「まずは、機械が停止したときの、工場の各メンバーの動き方ですねえ。・・・」
というわけで、機械の停止時の人の動きをきちんと決めておくことで
さらなる混乱と生産の低下を防ぐことが有効だという。
「それは誰の仕事になります?」
「やはり、わたしでしょう」と後継者がいう
「いつ頃までにできますかねえ?」
「うーむ、早急にしなければいけませんねえ。そう盆前には・・・」
「ということはいつですか?」
「8月11日です。」
そして、ホワイトボードに
1-1.停止時のフォーメーションマニュアルの作成 担当K、期限8/11
と書いた。
このようにして、他には他には・・・と聴いて回り、
それ以外に次の4つの対策を書きだした。
1-2.機械停止原因の分析と対策 担当N&K 期限8/31
1-3.メンテ課による日常点検の実施
そのためのマニュアル作り 担当K&I、M 期限8/24
1-4.定期点検体制のスタート 担当K 期限10/1
1-5.刃物の管理方法改善による最速スピードの維持 担当I これはすでに取組み中
わたしは、これら以外に管理係のNさんに
発注書のデータから、毎月のお客さまべつの失注額と
納期遅延による失注額の推測値を出して、後継者と社長に報告するように依頼した。
ヒアリング時間、約2時間
皆さんにだいたい問題点が明らかになったように思うかお聴きした。
企画部長「いやあ、おなじ会社なのに判っていないことが多々あって
大変有意義でした。」
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原でした。