御堂筋税理士法人創業者ブログ

今月のドラッカーのマネジメント勉強会は、目標管理のところである。

わたしは、20年以上も前に、この目標管理に触発されて
わたし流の経営計画の作成指導の着想を得た。
だから、目標管理はわたしにとって、
コンサルティングの故郷、必須要素なのである。

ドラッカーは、マネジメントを組織が成果をあげるための必須手段だとしている。
マネジメントの目的は、
・組織に固有のミッション、使命を果たさせる
・仕事を科学し、人をして成果を出させる
・社会的インパクトを処理する
ことで、
その内容といえば、PDCA+人材育成をすることである。
このことをよりよく進めるための哲学が、目標管理なのである。

目標管理とは、部下が自己の組織貢献を自分で考え、
それを上司が助け、共同で目標設定し、
そして、フィードバックを受けながら自己管理していく
課題を進める方法論である。

なぜ目標管理かというと、
それは、人は自己決定の動物であり、
自分で決めたことをよりよくしようとするからである。
それが、人間の動機づけと行動のあり方に叶っているからである。

目標管理は、組織にとっての課題の確実な達成と、
不可欠の次世代人材育成と上司のさらなる成長とを
正しい視点、上司と部下のコミュニケーションから
そうなるようにしむける巧みなしくみなのである。

そして、次にドラッカーは、
もうひとつの、重要な、組織がもつべき精神を導きだす。
それが『成果中心の精神』である。

その精神を体して、マネジメントをしていくためには、
人の強みに焦点をあてて、仕事を編成することである。

それは、運動会で優勝するために
比較得意な種目に出場する生徒を選ぶ
小学校の先生の精神と同じだ。
足の速い子は、徒競走に出てもらう。
重いものを持てる子には、騎馬戦でがんばってもらう。
まさか、足の遅い子に、徒競走に出させることはしないだろう。

成果を組織運営の中心に据えることで
仲良しクラブを打破して、プロフェッショナル同士の
大人な、妥協を許さぬ、仕事への取り組み姿勢を
風土として創り出す大切さを訴える。

わたしの、組織づくりのモットーは、
『風通しのよい風土』であり、
会議のモットーは
『明るく元気で真剣な会議』であるが、
これらは、ドラッカーの精神をわたしなりに体現するものなのである。

今回、わたしの心に響いたいくつかのドラッカーの言葉をご紹介しておこう。

「専門的な仕事において最高の水準に達することが基本となっている。
 水準に達しない仕事は不誠実である。本人を駄目にし、周囲を駄目にする。」

「あらゆるマネジメントの目標は、有形の経済的な目標のみならず、
 無形の目標、すなわちマネジメントの育成、部下の仕事ぶりと姿勢、
 についての目標を含まなければならない。」

「人は弱く無責任で怠惰であるとする者は、
 弱く無責任で怠惰な部下を得る、人を駄目にする。
 人は強く責任感があり貢献を欲する存在であると見る者は、
 時には失望させられるかもしれない。
 しかしマネジメントの第一の仕事は、人の強みを生かすことである。
 それができるのは、人が成果をあげることを欲する存在であるとするときだけである。」

「目標の自己管理こそマネジメントの哲学たるべきものである。
 これこそマネジメントのコンセプトそのものを体現したものである。
 マネジメントが直面するニーズと障害の分析から生まれたものである。
 人の動機と行動の本質に基盤を置くものである。
 そして、あらゆる種類のあらゆる規模の組織の、
 あらゆる階層のマネジメントに適用することのできるものである。
 客観的なニーズを一人ひとりの目標に変えることを確実にするものである。」

「組織は、凡人から強みを引き出し、
 それを他の者の助けとすることができるか否かが、組織の良否を決める。
 同時に、組織の役割は、人の弱みを無意味にすることである。
 要するに、組織の良否は、そこに成果中心の精神があるか否かによって決まる。
 そのためには、一人ひとりの強みを存分に発揮させなければならない。
 焦点は強みに合わせなければならない。
 不得手なことではなく、得意なことに合わせなければならない。」

「組織の精神とは仲よくやっていくことではない。
 組織における判定の基準は、成果であって仲のよさではない。
 仕事上の成果に基づかない人間関係は、貧弱な人間関係であって、
 貧しい精神をもたらすだけである。」

また、師匠に喝を入れられ、背筋を伸ばされ、励まされ、背中を押された気分だった。

コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。


関連記事

Noimage ブログ

哲学を学ぶ意味はすなおにものを見ること

Noimage ブログ

真々庵

Noimage ブログ

地震

Noimage ブログ

時間管理のフォローアップ

Noimage ブログ

相続対策で神戸にご訪問

Noimage ブログ

すばらしい営業の本に出会いました!

Noimage ブログ

新たな読書法トライ中

Noimage ブログ

幹部社員の方のヒアリング