新人が得意先出向研修から戻ってきました。
2010.07.02
ブログ
大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。
今年のわが事務所の新人スタッフは
扇原君と伊東君の2名です。
さて、この二人には、
新人研修の一環として
6月の一ヶ月間、お客様のところに
プチ出向して、勤務体験をしてもらいました。
会計事務所に入った人間というものは、
そのまま進んで行くと、
実業の会社でしごとをする
経験がないままに育っていきます。
しかし、これでは
商売の現場の大変さ、ご苦労ぶりが
わからないままに、
単に経理の数字を扱い、
しごとをすることになってしまいます。
そうなると、下手をすれば
数字の奥にひそむ経営の実相がわからず
ただ数字を数字として
もてあそぶことにもなりかねません。
たとえ、税理士としての知識と
数字を扱う技量ができたとしても
経営者の考え方に共感できて
課題を端的に指摘できるような
対話や説明はできません。
それでは、私の事務所のメンバーとしては
失格なのです。
私自身、クボタで社会人としてのスタートを切ったとき
お盆休みまでの丸3ヶ月間
鋳物工場の現場で、一工員として
汗水を流し、先輩にご指導いただき
いっしょにお風呂に入り
正面前の酒屋の立ち飲みで
いろいろなことを語り合い
一生の仕事の原点になる
現場のご苦労を強烈に実感させていただきました。
ですから、私はぜひスタッフにも
そうした体験をしてもらいたいのです。
新人のひとり、伊東君は
当事務所のお得意先
カツロンさんにお世話になっています。
経理のしごと、そして製造現場のしごとに
携わらせていただき
その中での体験
機械の稼働率、製品1個が稼ぎ出す粗利益の額
今日、箱詰めした製品の個数など
ほんとうに、楽しそうにイキイキと語ってくれます。
それを聞くと、「これは、体験をしっかりと
体で受け止めてくれているな」と感じます。
こうした気づきがあれば、
将来のために、送り出す価値があるというものです。
彼の場合、インターンシップの期間は1ヶ月半にないますが
未来のための大事なステップだと思うのです。
もちろん、これは今回ご協力いただけた
東大阪の樹脂押し出し成型メーカーのカツロンさまや
同じ東大阪のペンチメーカーのフジ矢さまの
経営者、受け入れ部門の責任者、社員の皆さま方の
ほんとうに温かいご配慮のたまものと
思って、こころより感謝しております。
私は、新人の研修において
マナーやスキル、会社の風土、ルールの研修とともに
こうしたお客様への出向経験プログラムは
大変重要なことだと思っています。
新人の人材育成のしくみを考えられる場合に
ぜひ、取り入れたいところです。
お客様の問題は、自分の問題である!
ととらえられる社員を作る。
そのためには、お客様の中に入って体験する、
それがもっとも効果の高い方法です。
そしてそれが、高業績企業を作る
第一歩だと思うのです。
コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。