東京商工会議所さんでのセミナーから気づいたこと
2015.05.19
会計や税務のこと
昨日は、東京商工会議所さんで
セミナーの講師を担当させていただいた。
題して、
『社長を支える経理部長の役割と実務講座』
お伺いして参加者名簿を拝見すると
参加者の7割が女性、
そして、ほとんどが小さな企業である。
本講座のテキストは、
上場企業に準ずる企業の経理責任者
の方にでもご満足いただけるように
作ってある。
だから逆に、
今回のようなご参加者の方々には
かなりむずかしい内容かもしれない。
うーん、困ったなあと感じた。
そこで、こられた方々お一人おひとりに
今日、学びたいことをお聞きした。
かんたんにいうと、
経理の数字、試算表の数字を
どういうように理解したらよいか
というのが大方の問題意識だった。
ということで
急遽、プログラムをアレンジ
お話をかなりシフトダウンして
対応することにした。
なんとか講座を修了して
皆さんのアンケートを拝見したら
大いに満足が60%、満足が40%
まあまあでほっとした。
終って、今テキストの見直しをした。
毎回テキストを使ってみて
まちがい箇所、順序や内容で
しっくりいかなかったところを
見直して、改定している。
これは私の仕事の流儀だが
一般に、生産性と差別化の
大きなみなもとだと思っている。
皆さんにもお勧めしたい
仕事のスタイルである。
さて今回、必要にせまられて
頭から出てきたコンセプトには
次のようなものがあった。
□ 経理の仕事とはひとことでいうと何か
経営活動 儲けて → お金を残す
↑←←←↓
↓↑
経理活動 情報処理とフィードバック
資産の保全
数字力の教育
□ 経理に必要なセンスと意識のキーワード
相手にわかるように
資料をつくり、説明する。
月次決算
①早く→5営業日以内
②正確→粗利益率・固定費
当然に毎月棚卸
管理会計
社内資料はすべてこの方式で
在庫評価
変動費だけで評価する
利益の機能
①成果指標
②未来費用
→必要利益の尺度をもつ。
節税
・未来費用
(マーケティング・試験研究・人材育成)
・未来債務
(社員・役員退職金、リスク準備)
を仕込む。
資金
資金目標・資金管理原則・
資金繰り管理法・銀行取引管理
について定見をもつ。
業績管理
数字の見える化→週次管理
→月次決算予測→総合業績管理
1人当り粗利益
最重要な経営指標=1人当りGDP
自己資本比率
最重要な経営目標=国富
もうけのカーナビ
毎月 実績+予測
→決算予測、予測精度を追求
コックピット
全社経営指標
成果にいたる活動の量と質を見える化
資料づくりの原則
・MECEでつくる
・見せ方→
比較、推移、細分化、活動指標
売上年計
もっともパワフルな数字の見せ方
内部管理
販売・購買・在庫・
生産・給与・資金・その他
について
ロス・ミス・不正をなくす。
儲けを増やす3つの方法
①売上を上げる
②粗利益率を高める
③固定費比率を下げる
儲けの方程式
売上高×粗利益率-固定費=利益
採算意識のベースで
幹部におぼえさせる
数字の教育
・決算書
・採算意識
・資金感覚
・なんでも数字で考えるくせ
・数字の計算
なんだか抽象的だが
こうしたキーワードを
深くこころにもって
経理の皆さんには
会社に貢献してもらいたいものだ。
会計事務所の可能性を追求する
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
税理士コンサルタント 小笠原 でした。