御堂筋税理士法人創業者ブログ

CFOとは、Chief Financial Officer

つまり最高財務責任者のことだ。

単なる経理責任者とはちがう。

どこがちがうのか?

それは社長の経営と戦略を

財務の面から支える責任者であることだ。

単なる数字の集計人では務まらない。

経営と財務に対する

高い、深い見識が必要なのである。

『わが社は小さな会社だから要らない』?

もし、社長であるあなたが

そのような認識であるならば

絶対に会社はあなたが思うような

成長はとげられない。

では、どのような見識を

身につければよいのか?

それを明らかにするのが

CFO教育のスタートラインだろう。

思いつくままに

その項目を挙げてみよう。

まずもって、

経営と戦略、成長についての

基本的な知識が必要だ。

その上で

月次決算のあり方についてである。

追求すべきテーマは、

『早く、正確な利益』である。

特に、部門別損益や

グループ連結業績の把握は大事だ。

それに関連して、戦略的税務がある。

法人節税、連結納税、事業承継、

海外税務、組織再編…

これは会計事務所と連携したい。

そういう意味では

どのような会計事務所を

パートナーとして選ぶかは重要な選択だ。

それができれば、

次は、業績管理情報の整備である。

経営者に報告し、

経営会議でしっかりと論議できる

資料の作成だ。

テーマは

『体系的な事業の活動と成果の俯瞰』

そして

『読者の立場に立った見せ方』

である。

五番目は、内部管理制度の確立である。

経営成績を把握し、財産を守る!

出納と資金管理、債権管理、

在庫管理、買掛金管理、

資産の現物管理、人件費管理だ。

テーマは

『ロス・ミス・不正を防ぐ』だ。

それに関連して、

リスクマネジメントがある。

企業をめぐるリスクを洗い出し

しかるべき手を打つことである。

その中には事業継続マネジメントも入る。

七番目は、財務戦略である。

これは大きなテーマだ。

まず、資金繰り戦略がある。

次に、資金調達がある。

さらに、資金運用がある。

その上、資金構造改善がある。

(もっというと、

IPOの素養もほしいところだ。)

八番目として、

情報システムの提起がある。

なにしろ、情報システムは、

戦略遂行に欠かせない。

しっかりした見方と知識が問われる。

九番目に、

経営者・幹部・社員に対する

数字の教育がある。

これが、企業の的確な

経営判断力と推進力を生む。

数字はビジネスの枢要な道具だ。

それを扱えなければ

ビジネスはできない。

地図を読めない旅行者といっしょだ。

だから、その教育は、CFOにとって、

もっとも大きな経営への貢献である。

ここのところがわかっている

経理責任者がほとんどいない!!

最後に、

コミュニケーション力と自省力が必要

これがなければ企業において

経営者を補完し、ある意味教育する

良心的な存在にはなれないからだ。

以上、

1.経営と戦略の知識

2.月次決算と会計

3.戦略税務

4.業績管理資料

5.内部管理のしくみ

6.リスクマネジメント

7.財務戦略~調達・運用・管理

8.情報システムの知識とデザイン

9.会計知識教育

10.コミュニケーション力と自省力

これら10の見識がほしいのである。

私は、これらについて

お客様や世間の会社の

経理責任者向けに教育を施したい。

来年のテーマである。

皆さんは、ご賛同いただけるだろうか?

ぜひご意見をいただきたいものだ。

―御堂筋コンサルティンググループ―

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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