経営の質は会議で決まる!だがその改善に終わりはない。
2015.07.03
ブログ
皆さん、こんにちは。
わたしの仕事の大きな部分が
お客様の会議に出席して
指導することです。
ところが、この会議
経営においてかなり重要であることは
皆さんも薄々気づいておられるとおり。
なぜなら、セミナーで
「会議」という言葉を発した途端
多くの方々がわたしに注目されるからです。
毎月、10回くらいは
会議に出させていただくだろうか。
そういう意味では
わたしは会議のプロかも。
だけど、実際は
わたしが出て、ご指導申し上げる会議が
すばらしく効果的かといわれると
残念ながら?と自答せざるをえません。
会議が時間どおりに進んで
すばらしく創造的な雰囲気で
内容の濃い話し合いができて
たくさんの気づきがあり
いくつかの重要な決定がなされ
終わりには、参加者のみなさんが
充実し、やる気が高まっている
そんなのが、
わたしが実現したい会議です。
進め方も試行錯誤です。
いかにして、関係ない話や、
話し不足や、話し過ぎを
コントロールするか、
それも、自らの感情を制御して
全体のムードを維持し高めながらです。
しかしその前に
会議に出てくる資料の質と
それを読み解く参加者の
数字の理解力が問題ですねえ。
まず、会議の資料ですが
なかなか小骨のない資料が作れません。
小骨がないとは、
見ていて数字が妥当で、
脳みそに?や
ムカムカ感が湧かないということです。
そのためには、
チェックするのに必要な
情報はなにかが
固まらなければなりません。
そして、そのフォーマットに
バグがないようにしなければなりません。
これを徹底するためには
資料の制作者が
丸一日でもかけて
資料を徹底改訂し
徹底チェックする必要があります。
一人ではできません。
バグを取り除き切れないからです。
そして、データを入れてみて
出力して、本番さながら
読者の目で診なければなりません。
さらにその基礎データを
きちんと入れてもらわなければなりません。
これを徹底するためには
数字の意味を定義して共有化した上で
入力者(主に幹部ですが)に
それを理解してもらい、
どういう順でものをふり返って
入力していってもらったら
妥当な資料ができるかを
訓練しなければなりません。
これも半日はかかりますし
OJTで数ヶ月かかります。
場合によっては、
会議の場にパソコンをもってきてもらい
リアルタイムで修正し、
正しくできるように
訓練もしなければなりません。
どれもこれも、つまらない話に
聞こえるかもしれませんが、
どうしてどうして、
なかなか改まりません。
そんなの情報システムで
解決しちゃえと思うのですが
その方面に暗い私の
石器時代頭ではなかなか
妙案が浮かびません。
というのは、こうした
経営の効果性を考えるために
必要なものさしは、
次から次へと、
ヒューリスティックに
新しく気づいていくからです。
柔軟なシステムで
次から次へと
必要なデータを取れるように
アレンジできるような
基幹業務系のシステムや
コミュニケーション系のシステムなら
ならできそうですが…
(どなたか教えてください)
最近、SFAやCRMなど
調べる機会がありましたが
どうもデジタルなデータを
自在に処理したり
フォーマットに落とし込んだりするのは
得意ではなさそうです。
よく考えると、話しがここまでくると
これは単なるデータの入力ではなく
マネジメントのPDCAを
いかに良品質で回すかといった
話しにまでなる気がします。
次に、数字の理解力の課題があります。
いかに、上手に数字を出しても
読者が、それを見て
経営の判断や、改善の思考ができて
なるほどとひざを叩いたり
意思決定ができなければなりません。
そのためには、
さまざまな問題について
これが解消されると
なんぼもうかるのかが
分からなければならないでしょう。
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先日もこんな話がありました。
あるものづくり企業での話です。
材料の歩留りが改善しない話が発端です。
「歩留りが5%改善したら、
Yちゃん、なんぼもうかるねん?」
と社長。
「ええと・・・」
Yちゃんの、頭がやおら作動し出した。
この辺、人というのはわかりやすい。
カタカタと旧式のコンピュータが
計算をはじめた感じだ。
(ごめんな、悪気はないので)
社長が、あまりにも早く
しびれを切らせ出して
すぐに、答えをいいだした。
(ここは、社長、じっくり
考えさせて、自分の口で
答えをいわせたかったですよ)
「1ヶ月に1,000トン作るんやろ。
Yちゃん、
そしたら、あと50トンできるやんけ。
ほんならなんぼもうかるねん?」
カタカタカタ・・・
「ええと、粗利益率がいくらでしたっけ?」
「なんでやねん。
材料はもうこうとるやんけ。
せやから、できたもんは丸儲けやろ」
「ああ、そうかあ、
そしたら、トン8万円やから
400万円??…!」
「ええっ?400百万円」
(@_@)
他の参加者たちも全員が
(@_@)!! (+_+)!! (*_*)!!
((>д<)) !!
「そしたら、社長!
年間5,000万円も
もうかるんですか?」
「そうや、そういうことやで!
どや、やらなあかんやろ」
「ほんまですねえ」
この話、残念ながら
ほんまなんです。
それだけ、お金を
そこらへんに放ってるんです。
実にもったいない、
いな、そんな悠長なことを
いってる場合ではありません。
これで、Yちゃんほか
一同にスイッチが入らなければ
ウソでしょう。
――――――――――――――
このように、せっかく
数字が見えても
見る側が、その数字のもつ
意味合いを理解できなければ
話しになりません。
皆さん、幹部の数字の教育は
ほんとうに絶対必要ですよ。
会計事務所の可能性を追求する
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
税理士コンサルタント 小笠原 でした。