経営計画を作っている割合・実行できている割合?、計画倒れにならないポイント
2012.10.26
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今月は経営計画についての講演会が多かった。
かれこれ4、5回あったのとちがうかな?
そのつど、参加者に
「経営計画を作っていますか?」とお訊きしてみた。
その割合だが、10~20%といった感じだ。
さらに訊いてみる。
「じゃ、その経営計画を実行管理していますか?」
もっと減る、作っている人の数割だ。
ということは、確実に実行管理できている会社は
全体の5%程度となる。
まあ、そんなものだろう。実感と合致する。
皆さん、計画倒れにならないコツはなにか?
そこのところをお聴きになりたがられる。
先日、SMBCイブニング塾で
お話しているうちに、だいぶまとまってきた。
やはり思考力不足である。
そう、求められるのは思考力である。
その思考力の具体的中身とは?
それは、その課題についての全体像と具体的な取組み方法・手順である。
全体像を考えるとは、
『フレームワーク』を考えることだ。
考えてみれば、経営計画書とは、
これ全篇、フレームワークのかたまりである。
わたしが提供する経営計画書のフォーマットをみていただきたい。
全ページ、罫線が引かれたフォーマットで
すべて穴埋め問題である。
ということは、全ページ、フレームワークということだ。
フレームワークとは、
これに沿って考えていけば、
おおむねもれなく考えられるという、
そのための枠組みのことである。
そして、フレームワークには、
数量モデル、数量仮説が必要だ。
新規開発をする必要があるのなら
何件、開発せねばならないか?
そのためには、何件の見込み客リストがいるのかといったことである。
それが明らかになれば、
次に、取組みの方法・手順を具体化することだ。
これは『目標管理シート』で行なう。
そこでは、課題の取組みの具体予定が明らかになる。
いわば、旅の旅程表である。
これがあって、はじめて第一歩を踏み出せる。
あとは、やってみてのお楽しみである。
そのとおりいくか?はてまた思わぬ発見があるか?
いずれにせよ、してみた人だけが見つける成果である。
この『フレームワーク』と『目標管理シート』の作成、
この2つが、計画倒れにならない経営計画のポイントである。
それは課題をしっかり考え、具体的行動に導き、
かつ、やってみた結果を検証するときの
それがよかったのか、まとはずれだったのかの『ものさし』となるのである。
これも大変重要なことである。
なぜなら、ものさしがなければ評価できないからだ。
それがないと、考えたこと・めざしたことと実際の結果のちがいが
明確にならないからだ。
ちがいが明確にならないから、会議が空回りするのである。
会議で具体的な検討や意思決定ができないのである。
ちがいが明確になれば、GAPを分析し、それを克服する仮説を考えることができる。
そして、なにより明日なにをするか具体的に決めることができる。
会議の目的は、明日なにをするのかを決めることである。
その会議の目的を達成することができるのである。
もう一度いう。
計画倒れにならない経営計画(を作る、進める)のポイントは
『フレームワーク』と『目標管理シート』を作ることだ。
それにそってもくろみと実際の結果を検証して対策を打ち続けることだ。
これには、ものを考えるという習慣が必要である。
ものを考えることを習慣にすること、
それは経営者に求められることのひとつである。
コンサルティングに強い 経営エンジン研究所 税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。