御堂筋税理士法人創業者ブログ

とあるお客様の会社で

M&Aの話になった。

 

M&Aは有効な戦略か?

というのがその論点であった。

 

わたしのささやかな

買収側の体験からは、

M&Aをてこに

業績を大きく伸ばすというのは

至難のわざのように思ってしまう。

 

まず、そもそも

売りに出される企業について、

その理由は、

もちろんさまざまであろうが

まあ後継者がいないから

売却するというのが

一般的なのではないだろうか。

 

社内にふさわしい人材がいれば

そのまま継がせるか、

MBOでその人たちに

売却すればいいのである。

 

しかも、経営のノウハウやセンスは

オーナー経営者にあることが多いので

せっかくM&Aで買収しても

肝心のオーナーがいなくなれば

もぬけの殻ともなりかねない。

 

もちろん、オーナーが残って

采配をふるってくださったり、

後任者が見つかるまで

暫時、サポートしてくださる

ケースは多いが。

 

それとて、人間対人間のことでもあり、

方針のすり合わせなど

微妙な、ストレスフルな課題がある。

 

私どもも他地域への進出において

地域性からの受け入れ

顧客基盤と人材の確保などの優位性から

他事務所をM&Aで手にいれるのは

検討に値するテーマである。

 

しかし、過日

業界に詳しい人と懇談していたら

業務内容のちがい、つまり

われわれから見た場合の(失礼ながら)

顧客構造の貧困さ、

低付加価値の業務、

スタッフの思考基盤のちがいなど

 

針の穴を通すとまでは言わないが

かなりの難題がいくつかあり

とてもじゃないが、

苦労と成果が

ペイしないのではないかと思った。

 

それなら、

エヴァンゲリオンとして

子飼いの人材を

送り込んだ方がよい。

 

M&Aでは、PMIつまり

買収後の統治、文化の統合が

だいじな課題となる。

 

わたし自身も、買い側の一員として

サポートに従事することも多々ある。

 

痛感することは、

理念、考え方を理解してもらい

浸透させるのは、

根気と、寛容と、厳正さが

要るということである。

 

その見本となるのが

ローマ帝国の征服と宥和政策である。

 

彼らは、地中海世界全体はおろか

西は、アルプス以北、

ブリタニアやゲルマニアまでも、

東は、

カウカソス、ユーフラテスまでも

属州として版図に加えたが

 

そのうち、皇帝すら

属州出身者が占めるといった

ミイラ取りがミイラになるまでもの

その寛容さは特筆に値した。

 

寛容さは、

ラテン語でクレメンテイアというが

初代皇帝、

アウグストゥスの理念であった。

やはり、トップの力量だな。

 

M&Aでも

結局は、買う側の構想力の大きさが

その効果を発揮させるのだろう。

 

大企業だって、

M&Aにより成果は功罪さまざまなのは

新聞紙上で見受けられることだ。

(小職の友人が転職した

京都のN社でも業績は

そうたやすいものではないらしい)

 

てなことを思っていて

M&Aのむずかしさを

先日、弊社の松本(代表社員)に

話をなげかけたら、

 

「そんなことないですよ。

たとえば、お客様のA社、

東京でMAしはりましたけど

そのときは赤字でしたけど、

今では5千万円の利益をだしていますし、

 

いまお話をいただいているB社では

次々と会社を買収して

その各社が1億以上の利益を

出したはりますよ。

 

その会長さんに

おはなしをお伺いすると

独特のノウハウがあるそうです。」

 

わたしは、あらためて

自分の狭い料簡だけで

ものごとを考えたらあかんなと思った。

 

それは、本業との圧倒的シナジー効果

買収側の領袖の

人材の潜在力を花開かせる力量

などのたまものであろう。

 

事業の成功は

構想力とマネジメント力

あるいはポジショニングの有意さ

などににかかる。

 

世間は広い。

凡才では想像もつかない

ユニークな発想、天才的な着眼、

大きな構想で

成果を出している人がいる。

 

あらためて、

広く見て回る、話を訊く

ということのたいせつさを思った。

 

いずれにせよ、

ときとして、相談にあずかる

M&Aの案件について

 

デューデリジェンスという

えてして批評家てきになりがちな

場での評価だけではなく、

 

企業家として、

その企業の強み、可能性を見つけ

さらに、それをどう活かせば、

より大きな絵を描くことができるか、

 

そのためには

どのようなリソースを

提供し、注ぎ込めば、

さらに肥沃な沃野となりうるか

という視点から

取組んでいきたいと思った。

 

M&Aは、

ロマンに満ち、デザイン力を駆使できる

会計人コンサルタント冥利につきる

サービス領域である。

 

よき機会があれば

関わって、取組んで

いきたいものである。

 

経営コンサルティングと

会計事務所の融合

 

組織デザイン研究所&

御堂筋税理士法人

 

小笠原 でした。


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