御堂筋税理士法人創業者ブログ

毎月おじゃましている会社がある。

その会社では

ものづくりもしていて

それがなかなかうまく軌道に乗らない。

社長もあたまをかかえているし

わたしも精いっぱい思考して

アドバイスをしてはいるが

まだ力およばずである。

過日も例月のごとく

コックピットを使って

業績の検討と異常点の確認

そしてそれに対する検討を

加えていった。

全体での粗利益と粗利益率を、

そこから掘り下げた

製品別の平均売価、材料費、

外注費、粗利益、運賃、

さらに、それを差し引いた粗利益

などを見ていくと、

いろいろな異常値が出てくる。

なんでこうなるのかと

メンバーの諸君に尋ねてみる。

なかなか的確な回答が出てこない。

・・・・・・・・

さらに、あれこれ質問し、

しだいに思い起こしてもらうと、

ポツポツ話がでてくる。

特別な加工をしてもらったとか

遠隔地への運賃があったとか

返品の運賃があったとか

いろいろイレギュラーな要因が

しだいに口の端から出てきた。

だが営業担当者にいわせると

それらはお客さんへの

請求額に挙げているという。

それはそうだろう。

だが、一品々々検証ができない

なので確証できないのである。

このやりとりの様子を

聴かれている社長も

めずらしく眉間にしわを

よせられている。

残念ながら

この会社の現状は

わたしがおじゃましている

会社の中では

全体的算数力としては

最下位に位置していると

いわざるをえない。

自分たちのしてきた

一ヶ月の結果について

数字から説明できない

現状なのだから。

そうだから

異常なことが起きることの

発生と予防・統制できないし

原因も十全に把握し

再発防止策も万全ではない。

会社には大変申し訳ないが

わたしも愛着のある会社だけに

きびしく叱咤させていただくことを

お許しねがいたい。

そこで

わたしはいくつかのことをお願いした。

①この事業の責任体制と役割分担を

 明確にすること

②日々の確認などについて

 当面トップがコミットすること

③売価、粗利益などの概念を

 会社として統一して

 全員が同じ概念で討議すること

④製品別損益計算の

 計算の表示方法を

 ①に合わせること

⑤経理計算、システム上の計算が

 合致させること

⑥システム上の数値が正数が出るように

 日々の報告書類の正確処理に

 全員がこころをくだくこと

⑦出てきた資料を事前によく見て

 見解を述べられるようにしておくこと

⑧上記のために

 今週中にルールを決めること

⑨本事業の採算性の

 短期的な達成のための

 売上、粗利益、生産性の

 諸条件について

 今週中に指標を作ること

以上である。

みんなそれなりに誠実に

仕事をしてくれていると思う。

残念ながら力足らずである。

しかるべき人が必要である。

根本的な問題である。

経営コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原でした。


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