御堂筋税理士法人創業者ブログ

ある製造業の会社の高業績化に

関わらせていただいている。

携わり始めて約2年

コックピットを中軸に据えた

経営の透明化が

ようやく実用段階に入ってきた。

ここ2ヶ月ほどで

各部門の稼働内容、活動内容が

よくわかるようになり、

それに従って、

部門管理者の活動に対する

見解がなるほどと感じる

ような水準に達してきた。

その呼び水となったのは

急激な限界利益率の低下と

利益のあがらない状況への転落であった。

その状況に対して、会議で

各部門が何をしているのか?

どのようなことが怒っているのか?

を論議し、次第に

行なっていることの結果が

明らかになっていった。

それに対し、その後、経営者は

方針を切り替えた。

すると、見る間に

限界利益率が改善し

利益も一息ついた。

そこで単純だが重要な

経営の考え方、情報のバグが

明らかになっていった。

在庫を月次決算に反映させていない。

そもそも在庫がわからない、等閑視していた。

工場では稼働率をあげないとダメだ。

内製と外注の振り分けが大事だ。

などなどである。

社長と話をしていて

ずいぶん会議メンバーの

力がついてきたなあと

共通した見解をもっていると感じた。

さてここからが

高業績化への本番である。

来期の計画について

いくつかのお願いをした。

まず、

各部門の生産のコックピットにおいて

生産量、

機械の稼働時間、稼働率、標準時間

人間の稼働率、能率

その他の基準を

経営計画、販売計画とリンクさせて

設定してもらうことだ。

これによって、真に

経営計画において

販売計画と生産計画が

有機的にリンクする。

次に

組織の編成を見直すことだ。

これはいかにして

部門別に損益計算、つまり

付加価値の創出と固定費の関係を

見える化するかのためで

高業績化にはとてもだいじなことだ。

さらに

会議メンバーの目標管理において

適確なテーマを掲げてほしいことだ。

それは、第一に人材育成である。

根源的には多能工養成の組織的推進である。

第二に、研究開発の管理である。

営業面に目を向けると

産業界別の動向の情報収集と

ソリューション力の強化である。

「人材の育成と仕事の流儀が

 もっともブラックボックスだ。

 それゆえ、そこが

 持続的競争優位性確率という

 戦略の中身の核心である」

と私は会議メンバーに訴えた。

「そのキーワードはVRIOだ。

V=価値があり

R=レアもので

I =まねしにくく

O=組織的取組み!」

それは人材の育成にほかならない。

私は、この会社には

売上高営業利益率15%という

目標を課している。

それができる

人材がいるからだ。

そして、その方々に

さらにわが社のビジネスを

完全掌握してもらうように

支援するのが私の責務だと

考えているのである。

実にやりがいのある仕事だと

感じている。

付言

ただし、反省点がある。

それはわたしの力量不足と

プロフェッショナリズムの自覚不足による。

課題は、ここまでの道程に

時間が掛かりすぎたことだ。

これをいかにして短くできるかだ。

そのためには

ヒアリング力の練磨、

現場観察、頻度の増加、

資料の作成指導強化が必要だ。

半年でできればいいのだが。

一方では

メンバーの理解と成長が必要だ。

これには一定の時間が必要である。

落としどころはまずは1年だろうか。

ひとりごとである。

コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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