御堂筋税理士法人創業者ブログ

昨日、近畿大学へ授業に行った。
わたしが持っている講座は、ベンチャーファイナンス論という。
実際は、経営について学生たちに討議形式で考えさせている。

昨日は、経営理念についての授業だ。
4つある、各グループで
自分たちが経営して行こうと計画している
居酒屋の経営理念を考えることだ。

初めにわたしの経営理念についての考え方をひらがなで解説した。

1.企業とはなにか

 各グループで考えて教えて。
 各グループから発表があった。
 うん、なかなかまともやな、
 社会貢献、利益追求、社会責任・・・キーワードが入ってる。

 ぼくの好きな定義はこれや!
 『企業は、命を育む栄養源』

2.企業の役割とは何か?

 次は、企業、家庭、役所という簡単な社会図式の中で
 企業の果たす役割を考えてもらう。

 企業が生み出す儲けで、社員は給料をもらい子育てをできる。
 「個人の人生の目的ってなんやと思う?」
 学生たちを眺めまわすと首をひねっている様子、そりゃそうだ。
 「人生の目的はただひとつ!子孫を残すことや」
 「????…!!!!」
 学生たちはとんでもない話を聞いたという状況になる。
 この辺から、彼らの目つきは変わってくる。(そういうことになっている)
 
 ついでに、企業が儲ける原動力は経営者のパワーであることを
 次への布石として匂わせておく。

3.企業が成果をあげる条件とは何か?

 これが三つ目のテーマである。

 企業は、人・もの・金という3つの経営資源を使って、
 お客さまが値打ちがあると思うもの・サービスを創りだして
 提供し、チップをいただき儲けて再生産させていく
 システムだということをまず図示する。

 しかしながら、真の資源は人間であることを理解させる。
 そりゃそうだ、ものや金が勝手に動いたら怖い!

 さて、その人間は気分がよけりゃとってもがんばる、
 横を向いたら、まったく成果がでないことに触れておく。

 そして、企業という組織が成長発展するための条件を説明する。

 「まずな、1.共通目的があることや、
  次に、2.それを経営者が、社員とコミュニケートして共有することや
  そうするとな、これは自動的やけど、 3.社員にやる気が出る。
  以上の3つが組織存続の条件なんや。」

 「これはバーナードというえらい先生が、結晶のように取り出した条件なんや
  ぼくは、これを信奉して、企業のお手伝いをしている。
  最初バーナード先生に考え方に出会ったとき、すごいと感動した。
  なんでかいうたら、俺にはこんな結論は絶対に考え出せないからや!」

 この辺で、だいぶ学生たちの目の玉が大きくなってくる。

 これは、経営学でバーナード理論として学んだはずだ。
 それを、確認してみる。
 「経営学を取っている人?」・・・だいたい手が挙がる。
 「その中でバーナードっていう人出てきたやろ?」・・・みんなうなずく、覚えてるんやとプチ感動

 「そして、この共通目的こそが経営理念なんや」
 とこういうストーリーなのである。

念のために、ここで話を要約してあげる。
企業とは何か→企業の役割は何か→企業の存続条件とは何か→共通目的が経営理念である。

みんなの顔を見わたす。
だいぶすっきりした様子を感じた。

さて、ではグループで経営理念を作る実習だ。

経営理念を作るときの文章化のコツを先に説明しておいた。
1.だれにどんなものを提供するのかというお役立ちをくっきりさせること
2.それを通じて社員や集まる人々が幸せになるように貢献すること
この二つを表現すればよい。

さあ、検討時間20分
できたら、前の黒板に書いてください。

討議内容を順番に見に行く。
そしてちょっとアドバイス。

さて、皆さんの発表タイム
Aチーム 増井君 「拍手!」
Bチーム 富島さん 「ありがとう、拍手!」
Cチーム 鮫島さん 「OK、拍手!」
Dチーム 高部君 「いいねえ、拍手!」

実際、みんないいのだ。
それに堂々とした発表ぶりだ。
「OK!OK!オレも行きたなるわ」

さて、最後の強の授業の感想を全員に聴いてみた。
「教えて、こういうのフィードバックていうねん。
 今後の参考にしたいねん。」

みんな、いろいろ語ってくれた。
・クラブのリーダーとして参考になった。
・アルバイト先で、単にお金をもらうためだけの考えだった。
・いま関わっているグループでムードが悪いのだがとても参考になった。
・こんな形の授業はほとんどない。とっても楽しい。
・これから就職して、私もこういう見方をしていきたい。

それぞれ、いろいろ感じてくれているんやなあ。
みんな、可愛いなあ!ちょっと感動した。

「じゃ今日はこれまで、ありがとうな!」
みんな、お疲れ様ですと声を掛けてくれた。
バイト先の店長の気分だ。

いまどきの学生は・・・とかいう人もいるけれど
私が直接体験する学生たちは、絶対にそんなことはない。
みんな素直で、きちんと接したら一所懸命学びます。
そのポイントは、相手を認め、好意をもって接することだと思う。

講義棟を出て、外に出たら、空気がさわやかだった。

コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。


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