御堂筋税理士法人創業者ブログ

新たな事業によって
従来の何倍、いや何十倍もの利益を
挙げようとしている会社がある。
それを実現しつつあるA氏と会った。

私にとって、彼とお会いする目的は、
私たちのお客様の業績を
短期の、飛躍的アップを実現するために
彼の協力を得ることである。

事務所の近くでお昼をともにしながら
彼の考え方、業績アップ法をじっくりとお聴きした。

私 「今日は、忙しいところありがとう。
   ところで新製品の立ち上げはどう?」
彼 「おかげさまで、順調ですよ。受注の予約も20件入っていて・・・」
私 「それはよかったぁ!
   ところで、今日の目的だけど、
   われわれのお客様でも、
   需要のシュリンク、海外シフトなどで
   がんばってはいるのだけど、このままではなかなか展望が開けない、
   っていうところが多いんですよ。」
   「われわれとしても、即効性のある業績アップの
   支援をしていく必要がある。
   そこで、実績のある君の助けをぜひお借りしたい!
   というのが相談の趣旨なのです。」
彼 「先生のいうことはよくわかります。
   いままで、そこそこの販路や製品をもっていた。
   そういうところで、製品力が落ちている。
   顧客のニーズ変化と製品がミスマッチを起こしているんですね。
   製品のイノベーションが必要なんですよ。」
私 「なるほど、そうだね。」
彼 「ポイントは製品力です。
   やはり、そこがないと何倍なんてならない。
   せいぜい、120%、130%じゃないですか。」
   「でもその前に、経営の目的はなにかというところがブレている
     ように思うんですよ。
   僕の思う目的とは、
   『すごい製品を創って、世の中の人たちをハッピーにする!』
   ってことなんです。
   業績や金なんかはそのあとでついてくる。」
  「だから、経営者は、これを考えて創るということに
   80%のウェイトを掛けなきゃならない
私 「80%かあ。きびしいねえ。
   みんなオペレーションに終始しているからなあ。
   でも確かにそうだ。
   その場合具体的にどう考えていけばいいの?」
彼 「誰のどのニーズを満たすかを、徹底的に考えることですよ。

わたしはあまりにもシンプルで、本質的なことなので、
思わず「うぐっ」と唸ってしまった。
お客さまの経営者の方々を、思い浮かべながら
そりゃそうなんだが、でもどうするんだろう?って考えてしまった。

私 「うーーん。そうなんだよね。その際のポイントはなんだろう?」
彼 「相手の立場で考えることですよ。」

これもシンプルだ。

私 「具体的な事例で話してもらっていいかな?」
彼 「たとえば、ターゲット顧客の年収が400万円だとします。
   この人たちが、ある製品に割こうとするお金が100万円だとします。
   ここらは、マーケットリサーチで解明していきます。
   顧客を満足させるスペックを充たす製品をデザインしていくんです。」

私 「なるほどね。その次はどうするんだい?」
彼 「次に重要なのは、その製品の実現力です。
   コスト、品質、技術、サービスなど、
   ねらいの製品がそのコストでできるか?のかたち化です。
   ここが決定的に大事ですよね。仕入先も巻き込まなきゃならない
   アイデア、熱意、思考が必要です。」
私 「確かにそうだなあ。」

確かに、そこまで具体的に、徹底して
思考、調査、折衝、活動していないもんなあ。
いや、わたしの場合もそうだ。

私 「ふむふむ、そして次は、マーケットでの認知だね。」
彼 「そう、そして販売の実現力ですよ。
   これには、情熱とみんなを巻き込み、引っ張っていく
   リーダーシップが必要ですね。
   でも、正直、商才も必要です。」
私 「必要だよね。」
彼 「でも、いろいろな経営者をみていると
   大した業績でもないのに、危機感のない人がいる・・・」
   「こうした取り組みは、若い人の力を活用しなきゃ!
   なんといっても、彼らはこれから長い人生を
   この会社ですごさなきゃならないんですから。」
私 「そりゃそうだよね。
   ところで、君の場合を拝見していると
   ターゲット顧客へのアクセスが早く
   流通チャネルをあっという間に構築しているように
   お見受けするんだが、どういうコツがあるのかな?」
彼 「マーケティングの方法って定番の考え方があるじゃないですか。
   うちの場合は、販売の4ステップ』
   つまり、集客→見極め→販売→ファン化
   そして『営業マンの行動の5ステップ』
   準備→アプローチ→ヒアリング→プレゼンテーション→クロージング
   ですね。
   そこのところを徹底して考えさせ、
   やりながら、どんどん修正をさせてます。」
私 「なるほど、ビジネスフレームワークをしっかり
   成果を出すという面から、徹底して使い思考し実践しているわけだな。」
   そこのところの脳みその使い方が、われわれヘタだと思うんだ。」
彼 「先生、僕はいままで6つの商品開発をしてきました。
   実際、そのうちの5つはビッグヒットなんですよ。」
   「僕も会社に入って、25才でリーダーとなりました。
   管理はしっかりできましたが、それでは経営者となるには
   足りないものがある。
   そう思って、ムリを言って勉強にも行かせてもらいました。
   そこで、160ものケーススタディを学びました。
   私の考えでは、その中で使えるものは30余りです。 
   ビジネスフレームワークはしっかり使わなきゃ。 
   そして、これをうちの社員や、パートナー企業の方に
   教えていっているんですよ。」
私 「そこがポイントだよなあ。」
   「つまり、Aさんの話をまとめるとこういうことかな?
   製品力が落ちている。
  
 それは製品と顧客のニーズがミスマッチを起こしているからだ。
   だから、イノベーション=製品開発が必要だ。
   その手順は
   1.製品構想・・・誰のどのニーズを満たすかを徹底して考える。
   2.製品実現・・・その製品をかたち化する。
   3.販売実現・・・ターゲット顧客にアクセスし到達する。
   どうだろうか?」
彼 「そのとおりです!」
私 「ありがとう!
   どうだろうか?あなたもお忙しいと思うが、
   われわれのお客さまの希望者にも、そのノウハウを
   伝授してもらえないだろうか?」
彼 「今はめちゃくちゃ忙しいんですよ。
   それが落ち着けば、お話してもいいですよ。
   ただし、本気の人だけにアドバイスしたいんですよ!
私 「わかった!当然だよ。
   今日はほんとうにありがとう。勉強になったよ。
   ぜひ、よろしくお願いしますね。」
彼 「こちらこそ。」

実に、スピーディな対話であった。
言葉が短く、明確なのである。
でも、気がつくと、1時間以上が経っていた。
明晰な青年との話は、実に生産的である。
能力と価値観を兼ね備えた逸材だ。
これから、どれほど大きくなっていかれるだろう。
とっても、期待しているのである。

コンサルティングに強い、経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
 

   
    


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