御堂筋税理士法人創業者ブログ

 ルーティーン とは、習慣的・定型的な手続きや仕事のこと、日課、定常処理のことをいうらしい。最近、テレビでルーティーンの重要性について語っていた番組があって、それで、あらためてルーティーンについて再認識をした。

 番組では、例のイチロー選手のバッターバックスに入っての所作などがルーティーンの例として語られていた。そういえば、引退したラグビーの五郎丸選手がプレースキックをするときの独特の一連の動作などその最たるものかもしれない。

 最近、私の生活も半ば引退気味であるのと、コロナ下でのテレワークが増えてきていることがあって、家で過ごす時間が増え、自ずと一日の生活ぶりがルーティーン化しつつあるのを感じている。歳が取ると誰でもそうなるのだろうか?

 哲学者のカントは、生まれてから一度もその土地を離れることなく生涯を過ごしたそうで、毎日定まった時間に家を出て大学に向い、定まった時間に大学を出て帰宅したそうな。それでその通学路に住んでいる人は、カントが来る時間を時計代わりにしていたそうだ。ここまでくればルーティーン人生もここに極まれりという感じである。

 ルーティーンな人生なんてと思っていたが、それも心地よい部分があるなと思い直している。なによりも生活の質が安定するし、自分への信頼感も増す。私の場合、朝起きてPCに向い、昨日の日報を入力し、メールをチェックし、少し作業をする。そして簡単な体操をして、メディエーションと祈りをし、お風呂に入る。あとは物思いにふけり、読書をし、一万歩の歩行をこなし、晩御飯の買い物に行く。ある種、マンネリの心地よさである。

 だから、会社に入った若い人たちをにもルーティーンの確立を指導しなければならないという考えが浮かんできた。新人の教育では、まず仕事を独力でできることと自己管理のしかたを教えるが、もう一つルーティーンの確立について教えることにしよう。PDCAが個々の仕事の品質管理の基本だとすると、ルーティーンの確立はもう一つなすべきことに思うからだ。ルーティーンが確立すれば、日常生活で必要なことに漏れがなくなる。また、時間の管理にも一役買うだろう。そして時間が管理できれば、その人の仕事の信頼性が高まるというものだ。

  いま、とある田舎のオーベルジュにいて、朝そこの庭を眺めている。そこには庭木がほどよい調和で配置され、花々がそれぞれに咲き乱れている。さらに鳥たちが飛び交い、囀り合っている。考えてみれば、彼らはすべてルーティーンをこなしているのではないだろうか。このように生物たちの営みはルーティーンそのものであるように感じる。ルーティーンが偉大であるゆえんだと一人で得心しているところだ。

会計事務所と経営コンサルティングの融合

御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所

小笠原 でした。

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