御堂筋税理士法人創業者ブログ

過日、お客様の会社の経営計画の発表会に出席させてもらった。
発表会では、毎年、優秀社員の表彰が恒例になっている。

今年から、従来のMVP(最優秀社員)、
MIP(最も印象に残る活躍をした社員)に加え、
敢闘賞も新設されたのだそうだ。
社員の数も増え、表彰したい社員も増えたからではなかろうか。

さて、そのMIP、MVPの受賞にまつわるお話を
ぜひ今日は、皆さんにご披露したいのである。

まずMIPの受賞者は、
わずか入社2年目の女性、Sさんであった。
彼女は、新たな事業領域に進出したこの会社で
その業務を確立するために
それこそ寝食を忘れるほど、
中心となってがんばったのであった。

受賞のスピーチでは
その刻苦の数々が思い出されたか
涙がほほをぬらした。
しっかりした表情と言葉から
彼女の仕事への取組みと得た自信を感じられた。

さて、いよいよMVPの発表である。
なんと、これも入社2年目の女性、Kさんであった。
彼女も別の関連した事業に進出する会社で
事業をゼロから立ち上げるために
毎日朝から深夜まで
担い手となった子であった。

もちろん受賞のスピーチでは
彼女も滂沱の涙で、ことばも詰まりがちになるほどだった。
最後に、
「2年前、この会社に就職を決めて、よかった!」
と語ったのがひときわ印象的であった。
この言葉を聴ければ、経営者は冥利に尽きるというものだ。

わたしもさすがに目頭が熱くなったし、
なにより同期のMIP受賞者、Sさんが
KさんのMVP受賞を、
わがことのように喜んでいたことがまぶたに焼き付いた。

さて、この感動の場面を目の当たりにして
わたしには、考えさせられることがいくつかあった。

もちろん、会社の人材がかほど手薄で、若き乙女たちに
仕事を任さざるを得ない状況もあったわけだが、

それにしても、わずか入社2年目の女性たちが
これほどの仕事をこなして、組織に大きな貢献したことは
人間の潜在力がかくも大きなものだということを
あらためて示してくれたと思う。
働き盛りの壮年男性のパフォーマンスを
はるかに凌ぐ壮挙だといえる。

彼女らが、それぞれ地方の国立大学を出た女性であり
その基礎能力、ストレス耐性が高いことを前提としても、
やはり、困難な目標を与え、チャレンジさせれば
未熟な人材といえども、
かくも持てる力を出して、取組み、成果を出してくれるということだ。
それは、彼女たちの今後の大いなる自信になるだろう。
また、それは会社の大切な人財という真の資産になる。

まずもって、考えなければならないことは、
経営者が、このような困難な仕事を与えられるかだ。
そのような、事業構想力、果敢に挑戦する力があるかどうかである。

次に、とにかく若手に挑戦させるという経営者の決意である。
さぞ不安であったと思うが、
社員の強み、能力を信じて、仕事を与えた決断力である。

そして、まちがいなく、
彼女たちも、何度も仕事の大きな壁の前に、
心が折れそうになったことだろう。
そのとき、経営者が、心から出る言葉で
彼女たちを勇気づけたにちがいない。
それが、この経営者の事業動機、経営姿勢の純粋さに由来する説得力だ。

見事に、若き人材に潜む力を引き出した好例であった。

ひるがえって、わたし自身のことを考えると、
お客様の組織の人材について、またわが組織の人材について
そこまでの見抜く力、目標の設定のさせ方、動機付け、引き出す力が
あるのだろうかという、大変悩ましい問題を提起された気分である。

とにかく人を育てることについては
まずは、有為の人を採ること。
次に、その人の強みを観察し、見出す眼を持つこと、
そして、十二分に挑戦を必要とする仕事を与えられること、
さらに、それを注意深く見つめ、適切に養生をしてやることだ。
それは作物を育てる智慧と同じなのだろう。

皆さんはどうか?

コンサルティングに強い 経営エンジン研究所 税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。

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