御堂筋税理士法人創業者ブログ

昨日は、東京商工会議所さんで

セミナーの講師を担当させていただいた。

題して、

『社長を支える経理部長の役割と実務講座』

お伺いして参加者名簿を拝見すると

参加者の7割が女性、

そして、ほとんどが小さな企業である。

本講座のテキストは、

上場企業に準ずる企業の経理責任者

の方にでもご満足いただけるように

作ってある。

だから逆に、

今回のようなご参加者の方々には

かなりむずかしい内容かもしれない。

うーん、困ったなあと感じた。

そこで、こられた方々お一人おひとりに

今日、学びたいことをお聞きした。

かんたんにいうと、

経理の数字、試算表の数字を

どういうように理解したらよいか

というのが大方の問題意識だった。

ということで

急遽、プログラムをアレンジ

お話をかなりシフトダウンして

対応することにした。

なんとか講座を修了して

皆さんのアンケートを拝見したら

大いに満足が60%、満足が40%

まあまあでほっとした。

終って、今テキストの見直しをした。

毎回テキストを使ってみて

まちがい箇所、順序や内容で

しっくりいかなかったところを

見直して、改定している。

これは私の仕事の流儀だが

一般に、生産性と差別化の

大きなみなもとだと思っている。

皆さんにもお勧めしたい

仕事のスタイルである。

さて今回、必要にせまられて

頭から出てきたコンセプトには

次のようなものがあった。

□ 経理の仕事とはひとことでいうと何か

 経営活動  儲けて → お金を残す

           ↑←←←↓

              ↓↑

 経理活動  情報処理とフィードバック

         資産の保全

         数字力の教育

□ 経理に必要なセンスと意識のキーワード

 相手にわかるように

 資料をつくり、説明する。

 月次決算   

  ①早く→5営業日以内

  ②正確→粗利益率・固定費

   当然に毎月棚卸

 管理会計

  社内資料はすべてこの方式で

 在庫評価

  変動費だけで評価する

 利益の機能

  ①成果指標

  ②未来費用

  →必要利益の尺度をもつ。

 節税

 ・未来費用

 (マーケティング・試験研究・人材育成)

 ・未来債務

 (社員・役員退職金、リスク準備)

  を仕込む。

 資金

  資金目標・資金管理原則・

  資金繰り管理法・銀行取引管理

  について定見をもつ。

 業績管理

  数字の見える化→週次管理

  →月次決算予測→総合業績管理

  1人当り粗利益

  最重要な経営指標=1人当りGDP

 自己資本比率

  最重要な経営目標=国富

 もうけのカーナビ

  毎月 実績+予測

  →決算予測、予測精度を追求

 

 コックピット

  全社経営指標 

  成果にいたる活動の量と質を見える化

 資料づくりの原則

 ・MECEでつくる

 ・見せ方→

  比較、推移、細分化、活動指標

 

 売上年計

  もっともパワフルな数字の見せ方

 

 内部管理

  販売・購買・在庫・

  生産・給与・資金・その他

  について

  ロス・ミス・不正をなくす。

 儲けを増やす3つの方法

  ①売上を上げる

  ②粗利益率を高める

  ③固定費比率を下げる

 儲けの方程式

  売上高×粗利益率-固定費=利益

  採算意識のベースで

  幹部におぼえさせる

 数字の教育

 ・決算書

 ・採算意識

 ・資金感覚

 ・なんでも数字で考えるくせ

 ・数字の計算

なんだか抽象的だが

こうしたキーワードを

深くこころにもって

経理の皆さんには

会社に貢献してもらいたいものだ。

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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